訓練成果存分に、消防操法の技術競い合う/陸前高田(動画、別写真あり)

▲ 県大会出場をかけて各チームがレベルの高い操法を披露=陸前高田市消防防災センター

2チームに県切符

 

 気仙地区支部消防操法競技会(県消防協会気仙地区支部主催)は3日、陸前高田市高田町の市消防防災センターで開かれた。3市町で行われた各競技会の上位チームが出場。ポンプ車の部は陸前高田市の横田分団2部、小型ポンプの部は大船渡市の5分団1部(赤崎町長崎)が制し、県大会の出場権を手にした。

 

 支部競技会は、消防機器の取り扱い操作の基本を培い、消防技術の向上、士気の高揚を図ることを目的に隔年開催されている。
 今年は、手びろめによる二重巻きホース2線延長のポンプ車の部に6チーム、二重巻きホース1線延長の小型ポンプの部に8チームが臨んだ。速さと正確さが審査され、10㍍先の火点に向かって放水も行った。
 大会長で、県消防協会気仙地区支部長の新沼竹美大船渡市消防団長は「劣悪な練習環境の中、それぞれが工夫して練習してきたと思う。気仙地区の技術は県内でも高い。地区優勝、県大会出場を目指し素晴らしい操法を披露してほしい」とあいさつ。
 戸羽太陸前高田市長(代読・長谷部智久副市長)、支部顧問代表の吉田貞雅氏が激励した。
 選手たちはこれまでの成果を存分に発揮。市町ごとの競技会で上位成績を収めたチームによる競い合いとあってレベルの高い操法が繰り広げられた。
 震災で練習場所が限られる中、5月から約2カ月間、連日厳しい訓練を続けてきた選手たち。県大会出場という最高の結果で努力が実った優勝チームの中には涙する姿も見られた。
 県大会は24日(日)、矢巾町の県消防学校で開かれる。ポンプ車は優勝チームが全国大会へと進む。
 4年ぶりに県大会に出場する横田分団2部の指揮者・松田直人班長(46)は「(4年前の)県大会では思うような結果が出なかった。(全国大会会場の)長野に消防団長を連れていくためリベンジしたい」と力を込める。
 一昨年の前回小型ポンプに続いて2大会連続で県大会の出場を決めた5分団1部の指揮者・磯谷拓実班長(37)は「県北地区のレベルも高く、県大会で勝つのは難しい。前回は5位だった。今度こそ気仙地区の力を見せつけたい」と雪辱を誓う。
 各上位3チーム、優勝チームのみメンバー次の通り。
 ▽ポンプ車の部①横田分団2部(指揮者・松田直人、1番員・佐々木裕太、2番員・松田俊一、3番員・渡邊薫、4番員・菅野義貴、補欠・菅野大樹)②2分団1部(大船渡市)③5分団2部(住田町)
 ▽小型ポンプの部①5分団1部(指揮者・磯谷拓実、1番員・大畑大斗、2番員・小澤春樹、3番員・葉澤勝男、補欠・磯谷皇紀)②気仙分団4部(陸前高田市)③米崎分団3部(同)