感謝のパフォーマンスを、高田高生徒が書道甲子園に出場へ/8月、四国中央市で(別写真あり)

▲ 支援への感謝の気持ちを披露しようと意気込む高田高書道部

 陸前高田市の高田高校書道部(村上理紗部長、部員20人)は、8月7日(日)に愛媛県四国中央市で開催される第9回書道パフォーマンス甲子園(全国高校書道パフォーマンス選手権大会)に出場する。震災の被災地校として招待された4年前に続いて2度目の出場。今回は予選審査を通過し、自分たちの実力で「甲子園」の切符を手にしただけに喜びも大きく、「支援への感謝の気持ちを大舞台で発信しよう」と意気込んでいる。

 

念願舞台に喜び大きく

 

 全国屈指の紙の産地である四国中央市を舞台とする書道パフォーマンス甲子園。書の本質を磨きながら、新しい書の魅力を探求することで、新文化の創造発展、芸術文化の地域間交流を促進しようと平成20年から毎年開かれている。
 1チーム12人以内で編成。ルールは音楽に合わせて縦4㍍、横6㍍の紙に作品を書き上げる。演技時間は6分。
 年々規模を拡大しており、今年は全国から96校が参加。全国7ブロックごとに作品を収めた動画の審査があり、本戦に出場する21校が決まった。
 高田高書道部は24年、本戦に特別枠で招かれ、特別賞を受賞。以来、毎年北海道・東北ブロックの予選審査に作品を応募してきた。今年は同ブロックで12校中3位となり、念願の本戦出場権を手にした。
 テーマは「故郷を思う心」。文言は3年生を中心に約1年をかけて練り、津波で失われた日常をバラバラになったパズルのピースに例えた。「苦しみを乗り越えた先にある様々な出逢いと喜び。散らばったピースが繋がる瞬間、新たな道が切り開かれる」などと書き、最後に長さ1㍍ほどの大筆を使って、富樫葵さん(3年)が用紙の中央に「郷心」と揮毫する。
 3年の全11人は、入学当初の新入生歓迎会で書道部が披露したパフォーマンスに〝一目ぼれ〟し入部。書道未経験者もいる中、パフォーマンス甲子園出場を目標の一つに掲げ、練習に取り組んできた。
 小学2年から書道を習う富樫さんは「太い文字と細い文字をはっきり分けて書くよう工夫している。書いているときの動きも大きく見せて迫力をつけたい」と練習に当たる。
 村上部長(3年)は「震災後、多くの支援を受けていまがある。感謝の気持ちを込めてパフォーマンスしたい」と意欲をみせる。