新笹ノ田トンネル、整備を促進する会総会/陸前高田

▲ 沿岸部のみならず、一関市や平泉町をはじめとした内陸部の各団体と連携を深め、新トンネル整備を強く要望していくことを決めた総会=陸前高田市役所

新団体へ加盟し活動強化

 

 陸前高田市矢作町と一関市大東町大原を結ぶ国道343号「笹ノ田峠」の新トンネル整備を目指し活動する「新笹ノ田トンネル整備を促進する会」の第3回総会は22日、陸前高田市役所で開かれた。議事ではトンネル建設の実現へ向け関係市町村及び関係団体との連携を強化するため、来月設立される新団体への加盟について承認。これに伴い、現団体は発展的解消とすることを決めた。
 冬季の凍結問題など交通の難所となっている同峠にトンネルを整備し、内陸部と沿岸部の人的・物的交流と産業・観光振興につなげようと活動する同会。陸前高田商工会、同市観光物産協会、けせんロードネット女性の会など、主に市内の12団体で構成される。
 この日は会長を務める伊東孝陸前高田商工会長が「事業化はまだまだ厳しいが、各団体と協力して要望を続け、一日も早い実現を」とあいさつ。来賓の田代善久一関市副市長は「世界遺産とジオパークなど、内陸と沿岸の観光を一体のものとして結び付け、復興を果たすための役割が大きい道路」などと述べ、一丸となった活動を続けていこうと呼びかけた。
 議事では平成27年度の事業報告、28年度の事業計画など4議案を審議。同会と、新笹ノ田トンネルを実現させる会(一関商工会議所など15団体で構成)及び国道343号・広域幹線道路整備促進期成同盟会(一関市、大船渡市、陸前高田市、奥州市、平泉町の5団体で構成)に、住田町と5市町の商工会、平泉観光協会を加えた計39団体で新たに設立予定の「(仮称)新笹ノ田トンネル整備促進期成同盟会」へ加盟することも承認した。
 設立総会は8月4日に一関市大東町大原で開催。設立趣意は「新トンネル整備の早期事業化に向けた運動をより強力にするためのもの」とする。
 この日は任期満了に伴う役員改選が行われ、伊東会長をはじめ金野靖彦副会長(市観光物産協会長)、菊池清子副会長(市地域女性団体協議会長)、村上誠治監事(市コミュニティ推進協議会連合会長)を全員再任したが、新団体加盟後に同会は解散するとし、任期もその設立総会開催日までとすることを決めた。出席者は「新団体となっても引き続き根気強い要望活動を続けていく」と誓い合った。