三陸の海で実学、北里大の海洋実習がスタート/大船渡

▲ 3日に第1グループの実習がスタートした=北里大三陸臨海教育研究センター

 神奈川県相模原市の北里大学海洋生命科学部の学生らは3日、大船渡市三陸町越喜来の同学部三陸臨海教育研究センターを宿泊拠点とした海洋実習をスタートした。同学部の2年生が順次来仙し、三陸の海をフィールドにして実学を学ぶとともに企業訪問なども行う。

 同学部の三陸キャンパスは、東日本大震災で被災したことから同大本部がある相模原キャンパスに学部機能を移管。旧三陸キャンパスは臨海教育研究センターとして運用されている。昨年には既存棟を改修して宿泊も可能となった。
 海洋実習は、フィールドワークで実践的な技術を身に付けようと3年前から実施。今年はおよそ120人の学生が4グループに分かれ順次来仙し、2泊3日のスケジュールで越喜来湾でのプランクトン採集や磯採集などの実習のほか、企業見学などを行う。
 3日には第1グループの学生30人余りが同センターに到着。実習を進める上での諸注意を受けた後、早速越喜来湾での実習のために崎浜漁港に向かうバスに乗り込んでいた。
 実習に付き添う同学部の奥村誠一教授は「今年は実習先を絞りこんだこともあるが、三陸を希望する学生は多かった」と説明。さらに「2年生はまだ基礎的な講義が多いので、まずは海に親しんでもらおうと企画している。実学で楽しんでもらいたいね」と話していた。