いわて国体へ心ひとつ、関係者集まり炬火点火式/大船渡市(別写真あり)
平成28年8月7日付 6面

希望郷いわて国体大船渡市炬火点火式は6日、三陸・大船渡夏まつりの会場となっている市魚市場南側岸壁特設ステージで開かれた。トーチから炬火台への点火が行われたほか、炬火名を「復興へ心を一つリアスの火」と発表。同市ではデモンストレーションスポーツや公開競技の開催が予定されており、関係者が国体成功に向けて気持ちを高めた。
三陸・大船渡夏祭り会場で
同市の炬火は、震災からの復興に重要な役割を果たしている太平洋セメント㈱大船渡工場のキルンから採火。79年間にわたってインフラ資材であるセメントを供給している同工場。東日本大震災後は、いち早く復旧して災害廃棄物の焼却処理などを行い復興の一役を担ってきた。採火式は先月27日に行われ、工場職員がキルンから火種を取り出し、日髙幸史郎工場長が点火棒に着火した。
今回、国体の開催機運、市民参加の意識を高めようと、夏まつりという公開の場での点火式を実施。三陸・大船渡夏まつり実行委(実行委員長・齊藤俊明商工会議所会頭)が協力した。
多くの市民や関係者が見守る中で行われた点火式では、戸田公明市長、齊藤実行委員長、日髙工場長の3人が炬火台に点火。
続いて、戸田市長が炬火名と命名者を発表。命名したのは、越喜来中学校の石川大地君(1年)。市内に在住または通勤・通学する人から炬火名を募り、24点の応募の中から石川君の案が採用された。
また、総合開会式での集火セレモニー市代表は猪川町の髙橋庸充さん(75)と発表された。
戸田市長はあいさつで「全国からの復興支援に感謝を表す場になる」としながら「7日のマラソンを皮切りに、9月24、25日にはグラウンド・ゴルフ、10月2日にはウオーキングが予定されている。来訪される選手をもてなし、感謝の心で応援していただきたい」と市民に呼びかけ。
髙橋さんは「大船渡市を代表し、元気と力をアピールしてきます」と決意表明した。
炬火名が採用された石川君は「心を一つにして復興してほしいという願いを込めました。選ばれてうれしいです。国体でも、みんなで心を一つにしてほしい」と大会成功を願っていた。