9月にメーンプログラム、三陸国際芸術祭2016/大船渡市盛町内で
平成28年8月21日付 7面

三陸沿岸の文化発信と国際交流を図るイベント「三陸国際芸術祭2016」のメーンプログラムは9月10(土)、11(日)の両日、大船渡市盛町内を会場に行われる。同市の中心地として発展してきた盛の街並みと人の空間を生かし、さまざまなパフォーマンスを企画。連携プログラムの「大船渡復興北東北三大まつり」とともに、伝統文化の力で地域を活気づける。
三陸地域と世界結ぶ
同芸術祭は、郷土芸能の宝庫である三陸の魅力を国内外にPRするとともに、アジアなど各地の芸能も交え、芸能保存団体関係者や地域間の交流促進につなげようと開催。
主催は、NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)。今年で3回目を迎え、平成28年度文化庁国際芸術交流支援事業に位置付けられている。
プログラムは7月から始まり、宮城県気仙沼市や青森県八戸市でも実施。今月16日には、大船渡市三陸町越喜来での「第42回三陸港まつり」とも連動した。
盛町を会場に2日間行われるメーンプログラムでは▽国内外の芸能団体やアーティストによる門付け▽コミュニティダンス・プログラムの上演▽アジアと三陸の食材を使用した出店「パプア食堂」──など、商店街や蔵、民家などを利用した演目を用意。両日とも午前10時から開始する。
10日午後6時からは、ショッピングセンター「サン・リア」前で北東北三大まつりが行われ、インドネシアやバリ島、中国の伝統芸能や東北の郷土まつり、金津流獅子躍の大群舞などが披露される。
イベントやアーティストの詳細は公式ホームページ(http://sanfes.com/)で見ることができる。詳しい時間と場所も、今後同ホームページなどで公開する予定。
芸術祭開催にあたり、事務局では両日の受付や出演団体のアテンド、駐車場案内などのボランティアを募集している。同市に伝わる〝道化〟にちなんだ演出なども予定しており、多くの参加を呼びかける。
ボランティアが必要な時間は、10日が午前9時から午後10時30分、11日が午前9時から午後6時までの間となっている。
ボランティアの応募、イベントの詳細、問い合わせは事務局(℡47・5123)へ。
コミュニティダンスの演出も

小林さん(右から2人目)と一緒にダンスを創作する子どもたち=猪川地区公民館
JCDNは、同芸術祭で披露するコミュニティダンス・プログラム「ダレデモノダンス」のワークショップを市内各地で行っている。同プログラムの主役は三陸地域の住民。子どもから大人まで幅広い世代が参加しており、地域の魅力を引き立てる新たなダンスを生んでいる。
コミュニティダンスは、年齢や性別、障がいの有無にかかわらず誰でも参加することができるもの。同芸術祭では三陸鉄道盛駅のホームや車両を舞台に、「旅」をテーマにした作品を披露する。
同ダンスをコーディネートしているのは、横浜出身のダンサー・小林あやさん。今月上旬からワークショップを開いている。
20日は、猪川町の猪川地区公民館で子どもたちを指導。歩く、触る、転がるなど、簡単な動作でコミュニケーションをとりながら、体で表現する楽しさを伝えた。
小林さんは「今はまだダンスの材料を集めている段階。終着と出発の間である〝駅〟の意味をみなさんと表現し、見る人に新しい盛駅の姿を伝えられれば」と話していた。
今後、ワークショップは27、9月3各日午後1時から同公民館で、8月24、31、9月7各日午後6時から盛町の市働く婦人の家で、8月12、19、26、9月2各日午後7時から同町の本町公民館またはカメリアホールで行う。
本番は両日とも、午後2時から開演。
ワークショップ参加の申込、問い合わせは同芸術祭事務局へ。