国体デモスポ2競技なごやかに、秋晴れに希望の笑顔(動画、別写真あり)

▲ 海からの潮風を感じながらウオーキングを楽しんだ参加者ら=末崎町

豊かな自然味わい交流
大船渡ではウオーキングに266人

 

 ウオーキング競技は、三陸復興国立公園に指定されている大船渡市末崎町の名勝・碁石海岸で行われた。参加者266人は、自然豊かな三陸沿岸を五感で味わい、仲間同士の交流も楽しみながら完歩を目指した。
 デモスポと公開競技の3種目で展開された市内最後の開催競技。タイムや順位を競わずウオーキングを楽しむもので、碁石の景勝地を通る7㌔、12㌔の2コースが用意された。
 運営スタッフを務めたのは、同市歩こう会(大内隆会長)の会員や市、市体協の職員ら。同市スポーツ推進委員協議会や、民話のまち遠野と釜石市の両ウオーキング協会も協力した。
 この日は、県内外から幅広い世代の参加者が、発着地点の碁石海岸レストハウス前に集合。会場には、市内小学生が出場者への応援の意を込めてつくったのぼり旗が並び、スタッフらが参加者らを歓迎した。
 出発式では、同国体大船渡市実行委員会長の戸田公明市長が歓迎の言葉を述べ、大内会長は「元気に楽しく、最後まで歩いてほしい」と激励した。
 また、釜石市ウオーキング協会の桝井昇会長がエール。準備運動のあと競技が始まった。
 参加者らは、松林からの木漏れ日と心地よい潮風を感じながら起伏のある道を歩いた。海を一望できる展望台や、穴通磯などの観光スポット、震災の浸水域などを回り、休憩中には記念撮影をするなどして仲間との交流を深めた。
 このうち、12㌔コースの途中には水分補給所を3カ所に設置。スタンプラリー用の記念スタンプも置かれ、参加者らが配布された専用紙にスタンプを押して思い出を心にとどめた。
 同日は263人が完歩を達成し、それぞれに証状を授与。ゴール地点では、サンマのすり身汁が無料で振る舞われた。
 北上市の高橋英子さん(72)は「内陸に住んでいるから海の眺めは新鮮でとてもいい。ハギの花やキノコなど、秋の自然も感じながら楽しく歩けました」と話し、集まった参加者らと笑顔を交わしていた。