「目的地」とするために、まち家の利活用を発信/住田町で連携セミナー
平成28年11月5日付 7面
住田町と同町農業振興協議会主催の第1回まちづくり・農商工連携セミナー「『まちや世田米駅』から始まる住田町の未来」は4日、町役場ホールなどで開かれた。町が古民家を生かして整備した住民交流拠点施設「まち家世田米駅」は、利用開始から半年が経過。県内外から集まった自治体職員やまちづくり関係者を前に、幅広い世代の人々が気軽に集う環境とすることで地域活性化につなげる取り組みや今後の方向性を発信した。
人口減や高齢化社会に伴う課題をとらえ、地域資源や人々の知恵、工夫を生かした各地の取り組みを学びながら未来のあり方を探ろうと企画。岩手、宮城両県の各自治体から60人余りが参加した。
開会行事では、横澤孝副町長が「みなさんの地域が抱える課題解決のヒントになれば」とあいさつ。第1部では、せたまい町歩きガイドの佐々木忍代表による案内で「まち歩き」を行い、昭和橋を経由して気仙川沿いの蔵並みや世田米商店街などを巡った。
佐々木代表は江戸時代に相次いだ大火や、宿場町として栄え他地域の人々の出入りが盛んであったことから、財産を守るために蔵並みが生まれた歴史背景を解説。商店街沿いでは、世田米は南部と伊達藩境に位置しており、それぞれの特徴である切妻屋根と平入が混在している家屋の風景にも言及した。

世田米商店街やまち家を訪ねる「まち歩き」も=世田米
商店街沿いのまち家にも入り、古民家を改修した施設内を見学。役場庁舎での第2部では、施設の指定管理団体となっている一般社団法人SUMICAの村上健也代表理事が事例発表を行った。
この中では、活動の理想として「住田を『通過点』ではなく『目的地』に」などと強調。地産地消レストランや座敷を生かした交流スペースをはじめ整備までの足跡を振り返ったほか、施設を生かした多様なイベントの様子も写真で紹介した。
トークセッションには、同施設の運営や観光、地域おこしにかかわる村上氏と植田敦代氏(地域おこし協力隊員)、坂東誠氏(まちや世田米駅レストランシェフ)、奈良朋彦氏(邑サポート代表)、泉田静夫氏(町観光協会長)、横澤則子氏(町農政課長)が参加。コーディネーターは県産業創造アドバイザーの大滝克美氏が務めた。 登壇した参加者は、町外出身者が大半。住田で活動、生活する魅力や住民交流の広がり、外部の視点を生かしたまちづくりの重要性などを語り合った。
まち家世田米駅は今年4月29日にプレオープン。レストラン「Kerasse」やコミュニティカフェの「SUMIcafe」、屋外広場、蔵ギャラリーなどで構成している。
プレオープンから9月までの利用者は、カフェが3292人で、このうち町外からの来訪が1776人。レストランは5471人で、カフェと同様に町外来訪者が目立つ。交流スペース利用者は802人となっている。






