仮設最後の「百縁」市、大勢の買い物客で活況/おおふなと夢商店街 (動画、別写真あり)

▲ 現在の場所では最後の開催となった「百縁笑店街」。大勢の買い物客で活況を呈した=おおふなと夢商店街

 大船渡市大船渡町の仮設商店街「おおふなと夢商店街」で5日、第6回「百縁笑店街」が開かれた。本年度末で仮設としての閉鎖を予定する中で最後の開催。各店舗が100円サービスを提供したほか、さまざまなイベントがにぎやかに繰り広げられ、多くの来場者で活気付いた。
 同商店街は東日本大震災があった平成23年の12月、大船渡駅周辺に店を構えていた被災商業者らが身を寄せ合ってオープン。復興まちづくりに向けた市の土地区画整理事業に伴って本年度いっぱいでの閉鎖が決まっており、各店は同事業のかさ上げ地や別の場所への移転など、それぞれ次のステップに移ることとしている。
 「百縁笑店街」は3周年を迎えた26年に、日ごろの感謝を地域へ伝えるとともに「100円で何ができるか」という切り口で各店のサービス向上や全体の活性化につなげようと始まり、春と秋の年2回の恒例イベントとして定着してきたが、現在の場所での開催は今回が最後となった。
 およそ30のブースには商店街外からの出店も。サンマの詰め放題、足つぼマッサージ、軽食、小型重機を用いたジャンボUFOキャッチャーなど多彩な独自サービスに加え、ホタテ2枚を100円で振る舞うタイムサービスなどが繰り広げられ、来場者と出店者のにぎやかなやりとりの声が響いた。
 さがえ西村山(山形県)、いわて中央、おおふなとの各JAも駆け付け、新鮮な野菜を産直価格で提供したほか、山形名物の芋煮などを無料で振る舞い喜ばれた。
 明和保育園が和太鼓、大船渡保育園が鹿踊り、岩手大学がさんさ踊りをそれぞれ披露。飛び入り参加歓迎のハロウィーンパレード、もちまきも。
 このほか、自衛隊岩手地方協力本部と大船渡地区消防組合による車両展示や制服などを身につけての記念撮影コーナー、岩手のヒーロー「鉄神ガンライザーNEO」の握手会などもあり、親子連れの人気を集めた。
 同商店街協同組合の岩沼利英副理事長(田村スポーツ)は、「前日までの寒さも和らぎ、多くの人に来ていただいた。新しい商店街への移転や自立再建など、それぞれの行き先は違ってくるが、引き続き頑張っていきたい」と話していた。