神田氏(下有住、会社役員)が出馬へ、新人では初の起意表明/来夏の住田町長選

神田謙一氏

神田謙一氏

 来年8月4日の任期満了に伴う住田町長選に、町教育委員を務める会社役員の神田謙一氏(57)=下有住字中上128=が、立候補の意思を固めた。30日午後に、町内で記者会見を行う。町長選を巡っては今月、現職の多田欣一氏(71)=世田米、無所属=が勇退を明言。新人では最初の起意表明となる。

 神田氏は日本獣医畜産大学獣医学科を卒業。住田町農協畜産部家畜診療所に獣医師として採用され、陸前高田市農協勤務を経て、現在は住田フーズ㈱常務取締役を務める。
 教育分野では、町PTA連合会長、県PTA連合会理事を歴任。平成20年10月から町教育委員となり、今年10月に再任辞令を受けた。このほか、住田町総合計画・住田町人口ビジョン・住田町総合戦略推進委員会の副委員長にも就いている。
 神田氏は29日、町内で30日午後3時から記者発表を行うとの内容で、報道機関にファクスを送った。同日は、立候補を決意した理由や、今後の政治姿勢を示すとみられる。神田氏は以前から、町長選への動向が注目されていた一人だった。
 町長選を巡っては、これまで4期15年務めてきた現職の多田氏が9日に行われた町議会12月定例会最終本会議で、不出馬を正式に表明。理由には健康状態を挙げ、残り任期が半年以上ある中での表明については「新たに出る意欲を持った人たちには、期間があったほうがいい」と語った。
 出馬を明らかにしたのは、神田氏が初めて。このほかにも「前向きに検討したい」「支持者と相談しながら決めたい」と話す町議もみられ、今後の動向が注目される。
 来夏に控える町長選は、昭和30年の町制施行以来17回目。平成25年の前回選は7月16日告示で、無投票で多田氏が連続4選を飾った。今回も7月中旬から下旬にかけての選挙日程が予想される。
 今月8日現在、同町の有権者数(18歳以上)は5159人(男2512人、女2647人)。前回選の告示前日(20歳以上)と比べて、218人少ない。