夫婦やカップル対象に絵馬記入や料金割引 、滝観洞「風恋橋伝説」にちなみ特別企画/住田

▲ 特別企画に合わせて冒険気分を味わえる洞内めぐりを=上有住

 住田町上有住の滝観洞観光センターは11日(土)から19日(日)まで、夫婦やカップルを主な対象とした特別企画「滝観洞バレンタインウイーク」を初めて開催する。願いごとがかなうとされる洞入り口前の「風恋橋伝説」にちなみ、絵馬の記入や入洞料金割引など計画。冬場の洞内は屋外よりも気温が高い中、心温まるもてなしも添えて2人の仲の進展を後押ししながら、にぎわいを図る。

 

冬の活気創出へ 11~19日まで

 

 全長3635㍍、高低差115㍍にも及び、国内屈指の鍾乳洞を誇る滝観洞。観光洞部にはライトアップされた鍾乳石が輝き、ダイナミックな造形の岩肌や地下水などによる神秘的な光景が続く。
 洞口から約880㍍地点にある滝は、歌人・柳原白蓮が「天の岩戸の滝」と命名。滝の落差は29㍍あり、洞内の滝として日本一を誇っている。
 滝観洞入洞時に渡る太鼓橋型の風恋橋には「想いを胸に風恋橋を渡り天空から輝き舞う、滝の雫を見れたら願い事が叶う」という伝説がある。若い男女の出会いの橋か、幸せを願う祈願橋か、さまざまな連想とロマンが膨らむ。さらに洞内の「天の岩戸の滝」は男滝、洞内にある「小滝」が女滝と、夫婦滝となっている。
 同センターは14日(火)のバレンタインデーに合わせ、夫婦やカップルに「ささやかな贈り物を」と初企画。入洞時に絵馬を受け取り、願いごとを記入して「天の岩戸の滝」エリアに設ける箱に飾る。来場者全員には、チョコレートなどをプレゼントする。
 さらに夫婦・カップルを対象に、入洞料金や食堂料金を割り引く。通常は大人1050円、中高生700円、小学生500円となっているが、それぞれ300円割り引きに。一緒に訪れた子どもも対象とする。ジンギスカンなどを出している食堂も、割引価格でメニューを提供する。
 洞内の気温は年間を通じて10度前後で、夏場に独特の「ヒンヤリ」を求め、多くの観光客が訪れる。一方で冬場は入り口周辺は0度前後にまで下がるため、外の方がヒンヤリ感に包まれるなど夏とは違った魅力がある。関係者は暖かさを感じる洞内を巡るなどして〝熱い仲〟をはぐくんでもらえればと願いを込める。
 同センターでは「例年よりも雪が少なく、訪れやすい面はあるかもしれない。毎年、冬場は来場者が少ないので、ゆったりと楽しむことができる」と呼びかける。問い合わせは同センター(℡48・2756)へ。