西和賀町で雪かき協力、盛町の消防団員と派遣職員がスノーバスターズ参加

▲ 「スノーバスターズ」活動に今年も協力した第1分団員や派遣職員ら=西和賀町

奉仕の汗 この冬も

 

 大船渡市盛町の市消防団第1分団(山田宏基分団長)と同市への災害派遣職員たちはこのほど、西和賀町での雪かきボランティア活動「スノーバスターズ」に参加した。分団としてはおよそ20年前から協力し続けているもので、今年も地元住民とふれあいながら奉仕の汗を流した。
 スノーバスターズの活動は、県内指折りの豪雪地帯として知られる旧沢内村時代の平成5年に始まった。高齢者世帯などの屋根の雪下ろしや周辺の雪かきを手伝うもので、町社会福祉協議会がボランティアを町外から受け入れて実施している。
 第1分団では「同じ県内で支え合いを」と約20年前から協力。東日本大震災後は消防団活動や盛町のまつり参加を通じて分団と交流する市への災害派遣職員も加っている。
 今年は分団員6人、分団OB2人、市に派遣されている東京都板橋区、神奈川県相模原市、静岡県浜松市の職員7人の合わせて15人が現地に赴いた。
 同町の積雪は例年1㍍を超え、場所によっては住宅の1階屋根より高く積もり、窓をふさいで日中でも電気をつけなければならないこともあるという。
 積み上がった雪は地面に近いほど凍りついて除雪機での作業は困難になり、こうした場所では手作業を要するため、高齢世帯が多い中、スノーバスターズの力は欠かせない状況となっている。
 一行は、地元の中学生とともに2グループに分かれ、高齢世帯合わせて5軒分の雪かきに奮闘。地元の人によると今冬の積雪量は「ここ数年では多め」といい、1階の窓が見えるまでスコップでかき分けるなどし、終了後には家人からみかんやお茶の差し入れも。汗をぬぐいながら交流を深め合った。
 参加した災害派遣職員のうち、学校教育課の吉田久記さん(42)=浜松市=は、「普段、雪かきはテレビで見るものだったが、今回お手伝いをして改めて雪の多い地域の方々の苦労を実感した」と感想。
 土地利用課の齋藤孝太郎さん(26)=相模原市=は「いくらかいても地面にたどり着けないほど雪が積もっていて驚いた。町内の方々だけで対応するのは大変だと感じた。来年もまた参加したい」と再訪を誓っていた。