熱演通し継承誓う、黄金けせん!民俗芸能大祭/大船渡(動画あり)

▲ さまざまな地域の郷土芸能が繰り広げられたステージ=リアスホール

 大船渡市郷土芸能活性化事業実行委員会(委員長・平山徹同市郷土芸能協会長)主催の「黄金けせん!民俗芸能大祭Part2」は12日、同市盛町のリアスホールで開かれた。郷土芸能を愛する気仙内外の15団体が集結し、熱演を通して芸能継承への誓いを地域に伝えた。

 

気仙内外の15団体集結

 

 気仙地方に古くから伝わり、東日本大震災後の住民の〝心の復興〟に大きな役割を果たしている郷土芸能の愛護思想普及を目的に開催。後継者の技術向上と伝承活動の高揚を図ろうと平成26年まで行われていた「気仙郷土芸能まつり」に代わって昨年から開催している。
 今回は、第46回大船渡市郷土芸能まつりとの併催で、文化庁の「文化遺産を活かした地域活性化継承事業」の助成を受けて実施。NPO法人ジャパン・コンテンポラリー・ダンス・ネットワークが協力した。
 気仙から出演したのは、大船渡市の平組はしご虎舞、白浜剣舞、板用肩怒剣舞、菅生田植踊、永浜鹿踊、仰山流笹崎鹿踊、長安寺太鼓、泊権現舞、陸前高田市の槻沢念仏剣舞、金成百姓踊り、気仙町けんか七夕太鼓、住田町の行山流山口派柿内沢鹿踊、大平剣舞の13団体。
 加えて、福島県浪江町の神楽七芸と、宮城県気仙沼市の崎浜大漁唄込みが特別出演した。
 この日は午前から約6時間の長時間にわたるステージとなり、延べ約900人が来場してにぎわった。
 オープニングセレモニーでは、平山委員長が「芸能継承で最も大切なことは踊り継ぐこと。本日の大祭で、それぞれの演技を堪能してほしい」とあいさつし、戸田公明市長や熊谷昭浩市議会議長が祝辞を述べた。
 その後、太鼓や剣舞、鹿踊りなどさまざまな芸能がステージ上で繰り広げられ、来場者らは、出演者の熱意と信念に満ちたパフォーマンスの数々に盛大な拍手。
 幕あいで、東北文化財映像研究所や一関市教委の文化財調査研究員らによる解説にも耳を傾けながら、気仙の歴史文化を体感した様子だった。