3月25日に開通へ、大船渡綾里三陸線 白浜─小石浜間の新道 /三陸町綾里

▲ 3月25日開通に向けて急ピッチで工事が進む=三陸町綾里

 県が「復興関連道路」として主要地方道・大船渡綾里三陸線の大船渡市三陸町綾里白浜─小石浜間で整備を進めてきた「恋し浜トンネル」を含む小石浜地区地域連携道路整備事業で、3月25日(土)までに道路としての機能がほぼ確保されることから、同日午後3時に新道が開通することとなった。現道の急カーブ、狭い幅員が解消され、走行時間も短縮となることから、さまざまな整備効果が期待される。
 県の東日本大震災津波復興計画では、災害に強い交通ネットワークの構築を進めることとしており、大船渡綾里三陸線を防災拠点(役場、消防等)や医療拠点(2次、3次救急医療施設)へアクセスする道路および水産業の復興を支援する「復興関連道路」と位置付けて道路整備に取り組んできた。
 小石浜地区については、現道は地域住民の通勤、通学や救急車の出動ルート、観光施設へのアクセスルートにも利用されている。加えてホタテの生産で有名な小石浜漁港や砂子浜漁港があるため水産物の輸送ルートとなっているが、1車線のみで急カーブが連続し急勾配もあるなど、安全な交通の支障となっていることから整備が進められてきた。
 開通による主な整備効果として、走行時間が現在の約14分から約3分に短縮、救急搬送の安全性・安定性の向上、地域間の交流・連携の促進などが挙げられている。
 延長は2320㍍、総事業費は約28億円。現在、道路の舗装やトンネル設備の工事が急ピッチで行われている。
 県大船渡土木センターの遠藤拓央道路整備課長は「これまでは狭くて急カーブが連続していたが、道路の完成により時間が短縮となる。地域おこしの一助になってくれれば」と話している。
 開通式典は同日午前に開かれる予定。開通後は旧道と新道の接続部分の工事などを行っていく。