被災地への思い今も、ニューヨークで追悼式典/東日本大震災

▲ 追悼式典で流された戸羽市長からのビデオメッセージ

戸羽市長がメッセージ

 米国・ニューヨーク市内のファーストチャーチ・オブ・クライスト・サイエンティスト教会で5日(日本時間6日)、東日本大震災の追悼式典「TOGETHER FOR 3・11」が催され、約400人が参列した。
 この式典は現地に住む日本人ら有志でつくる民間ボランティア団体「フェローシップ・フォー・ジャパン」が主催。震災翌年の平成24年から毎年開かれており、6回目の今年は熊本・大分地震犠牲者の追悼、九州への支援も含めた式典と位置づけた。
 髙橋礼一郎ニューヨーク日本総領事の呼びかけで参列者が黙とうを捧げたあと、フェローシップ・フォー・ジャパンの柿原朱美代表が「震災から6年が経ったが、忘れていないということを伝え続けたい」とあいさつ。会場では岩手、宮城、福島、熊本、大分からのメッセージがビデオで届けられた。
 このうち、岩手県からは陸前高田市の戸羽太市長がビデオメッセージを届け、震災前に2万3000人だった人口が、現在は1万9000人にまで減少し、今なお204人が行方不明者であると説明。
 さらに「いまだに2500人が仮設住宅に住んでいます。まだまだがんばっている人たちがいることを忘れないで下さい」と訴えた。
 式典会場のチャリティー販売コーナーでは、陸前高田などで作られている「ふっくら布ぞうり」などの復興グッズが販売された。募金箱に集まった寄付金は領事館とジャパンソサエティを通じ、被災地に送られる。