養殖ワカメ初入札会、10㌔当たり最高は1万5989円に/大船渡で

 県漁連などによる第1回県下合同養殖わかめ入札会は14日、大船渡市大船渡町の県漁連南部支所で開かれた。塩蔵ワカメは、気仙を含む県内各漁協が合わせて6524ケース、97・86㌧を上場。芯抜き一等の10㌔当たり単価最高値は、綾里(野白浜)の1万5989円で、昨年の初入札時を上回った。昨年はしけの影響を受けたが今季は生育も順調で、出荷ピークの価格動向にも注目が集まる。

 

品質良好 高値でスタート


 この日は県内外の買い付け業者43社が来場、電報入札5社が参加。塩蔵ワカメは広田湾、大船渡市、綾里、吉浜、唐丹町、釜石湾、新おおつち、重茂の各漁協から上場された。
 塩蔵ワカメは等級や地区ごとに分けられ、同支所倉庫には見本品がズラリと並んだ。
 入札参加業者らは倉庫内に並べられたワカメを手に取り、それぞれ真剣な目つきで品質などを確認。ワカメを屋外の明るいところへ持ち出し、細かい部分までチェックする姿もみられ、「質は上々だね」という声も挙がった。
 入札の結果、綾里(野白浜)に次いで綾里(前浜)が1万5489円、広田湾(小友・只出)と重茂が1万5300円で並んだ。
 このほか気仙地区では、大船渡市(赤崎)が1万4889円、同(末崎)が1万4859円、吉浜が1万4130円。
 広田湾(広田・北浜)は1万3989円、同(小友・浦浜)は1万3899円、同(広田・南浜)は1万3819円となった。
 県産初物ということに加えて品質の良さも反映され、最高値は昨年の初入札時より1900円近く上昇。今月末から来月にかけての入札では単価が落ち着きをみせてくると予想される。
 生産量については、過去3年間は冷水やしけの影響によって計画数量を下回り、在庫が不足する業者もあったが、今年は順調にいけば計画の1万7500㌧に達するとみられる。
 及川則義同支所長は「しけにならずに順調に終わって、計画を上回る数量になれば」と話していた。
 入札会は今後、北部支所、南部支所に分かれて行われ、4月29日には同支所で県下合同の入札会が予定されている。出荷のピークは3月末から4月になる見通し。