楽天とパートナー協定、球場の愛称は〝一本松〟に/陸前高田(動画、別写真あり)
平成29年3月21日付 1面


プロから指導を受けるスポ少の子どもたち=同
陸前高田市と楽天野球団(仙台市、立花陽三社長)は19日、同市の高田小学校で「スポーツ交流活動パートナー協定」の調印式を行った。今後はプロのコーチ陣らによる定期的な野球教室開催のほか、プロ野球の試合も同市へ招致される見通し。この日は高田松原津波復興祈念公園内に整備される第1球場の名称も発表された。
「東北楽天イーグルス」として親しまれる同球団は、東日本大震災後の被災地に対し、数々の支援活動を展開。津波で全壊した高田松原の第1球場の再建にあたっては、「災害復旧」を超える部分の施設整備についての支援も検討しているという。
今回、児童生徒の健全育成などを願って協定が締結されるにあたり、同市で調印式を実施。戸羽太市長は「これを機にもっと関係が深まっていけば」とあいさつ。楽天の森井誠之執行役員は「大上段に構えた支援ではなく、野球を通じて目標を見つけてもらったり、『あきらめない人がプロになる』ということを伝えていきたい」と述べた。
戸羽市長と森井執行役員は、平成30年度に復旧予定の第1球場の愛称が「楽天イーグルス奇跡の一本松球場」に決まったことも発表。2人がサインを入れた野球ボールを交換し、〝調印〟とした。
このあと、同校グラウンドで野球教室を実施。元プロ選手で現在は同球団ベースボールスクール・ジュニアコーチを務める山崎隆広さんと石田隆司さんが、市内の野球スポ少5チームの子どもたちと、盛岡市の月ヶ丘スポ少の児童合わせて89人を対象に技術指導を行った。
石田さんは子どもたちに、「コーチの話を聞くときは、聞く姿勢が大事。きちんとコーチの目を見て話を聞けば、頭にも残りやすい」などと語りかけ、瞬発力などを高めるユニークなウオーミングアップを指南。
打撃を教えた山崎さんは、まず児童に素振りをさせたあと自らバットを振るい、どこが違うのかを解説。普段からバットにボールをミートさせた時のことを意識し、正しい素振りをしないと「実際の打席では、強く早い打球にならない」とし、「変なクセがつくのは早いけど、直すのは時間がかかる。正しいバッティングを」と呼びかけた。