きょうまで多彩なプレイベント、開業近づくキャッセン2商業施設/大船渡(動画、別写真あり)
平成29年4月9日付 7面

大船渡市のまちづくり会社・キャッセン大船渡(田村滿社長)が、大船渡町のJR大船渡駅周辺地区に整備を進める2商業施設(②、⑤街区)のプレオープンイベント「and NEXT KYASSEN OFUNATO stage〝ONE〟」は8日、両街区で開幕した。人気バンドによるライブをはじめ、大船渡や気仙の魅力を体感できる多彩な催しを展開。県内外から多くの人が来場し、新中心市街地ににぎわいが生まれた。イベントは9日までで、多くの来場を呼びかけている。
新中心市街地にぎわう
東日本大震災で被災した同駅周辺。市は土地区画整理事業と津波復興拠点整備事業による復興まちづくりを進めており、JR大船渡線から海側の津波復興拠点整備事業区域(面積10・4㌶)では、商業・業務機能の集積を図っている。

町②街区では地元団体などのステージ、飲食ブースなどを展開=同
同区域内では29日(土)、同社によるキャッセン・モール&パティオ(②街区)とキャッセン・フードビレッジ(⑤街区)、おおふなと夢商店街協同組合が整備する商業施設(④街区)が開業する計画。
今回のイベントは、②、⑤街区のオープンに先立ち、新たな市街地の盛り上げや店舗のお披露目などを兼ねて開催。地元内外の関係機関からなる実行委員会(委員長・田村社長)が主催した。
メーンは、⑤街区でのライブイベント。地元のライブハウスやケセンロックフェスティバルなどに出演し、大船渡、気仙に思いを重ねる4バンドが名を連ねた。
初日は、BRAHMANとMONOEYESが出演。ステージでは、戸田公明市長が震災復興に対する支援への感謝などを交え、「何度も大船渡市、この商店街に足を運び、復興の有り様を見てほしい」と開始宣言。その後は両バンドが熱いステージを繰り広げ、会場は盛り上がりを見せた。
②街区では、自由に来場できるイベントを展開。「KESEN ROCK FREAKSエリア」では、市内や周辺地域のアーティスト、郷土芸能団体などによるステージが繰り広げられ、「KRFキッズパークエリア」では子どもたちがミニボルダリングやスケートボードなどを体験した。
「キャッセン大船渡フードエリア」には、新商業施設に出店する飲食店8店舗などが出店し、三陸の食材を使った料理などを販売。食を通じ、大船渡の魅力を発信した。
宮城県登米市から家族で訪れた阿部奈穂子さん(31)は、「ファミリーゾーンもあり、家族でライブを楽しめると思って来た。新しい施設ができたら、どんなところかまた訪れてみたい」と笑顔を見せた。
田村社長(70)は「このイベントが成功するかどうかもだが、来場した方々に大船渡のファンになってもらうことが大事。また足を運び、新しいまちを見守っていただければ。皆さんで盛り上げて、楽しんでもらいたい」と話している。
イベントは9日も午前10時から午後6時まで展開。⑤街区では同3時から、MAN WITH A MISSIONと10─FEETのライブを行うが、チケットは完売した。会場周辺には駐車場がないため、できるだけ公共交通機関の利用、近隣住民は徒歩での来場を呼びかけている。