競争選の公算、水野氏(上有住、前町議会議長)出馬へ/住田町長選
平成29年4月12日付 1面
8月4日の任期満了に伴う住田町長選に、前町議会議長で現町議の水野英哉氏(61)=上有住字中井48=が、立候補の意思を固めた。11日夜に開かれた後援組織の役員会で、起意を伝えた。町長選を巡っては昨年12月、現職の多田欣一氏(71)=世田米=が勇退を表明。同月に新人の神田謙一氏(58)=下有住=が出馬会見を行った。競争選の公算とともに、町議補選の可能性が浮上した。
町議補選の可能性も
東海新報社の取材に対して水野氏は「4月中には態度を決めたいと思っていた。厳しい時代を迎えるがこれまでの町議や議長経験を生かし、農林業の立て直しや中心市街地活性化など、全力で当たりたい」と話した。無所属で出馬するとみられ、近く記者会見を行うとしている。
水野氏は日本体育大卒業後、町森林組合職員などを経て、平成11年に町議選に初出馬。これまで5期連続当選を果たし、3期目には副議長、4期目の23~27年は20代目となる議長を務めた。
議会以外では、県青年の船の会会長や住田高校PTA会長を歴任。現在は、同校教育振興会長などに就いている。
水野氏は前回選も含め、以前から町長選への動向が取りざたされていた一人。これまで4期務めてきた現職の多田町長が町議会12月定例会で不出馬を正式に表明し、新人の神田氏が立候補会見を行ったあとも「検討中」としていた。
水野氏が起意を明らかにしたことで、町長選と同時日程で町議補欠選挙が行われる可能性も生まれた。現在町議は定数と同じ12人で、水野氏が辞職すれば欠員1となる。
議長から選管に辞職通知があり、町長選の告示10日前までに欠員が生じると同時補選となる。辞職しないまま告示を迎えた場合は、告示と同時に失職となるが、補選は行われない。
今夏に控える町長選は、昭和30年の町制施行以来17回目。平成25年の前回選は7月16日告示で、無投票で多田氏が連続4選を飾った。前々回は多田氏が新人との一騎打ちを制した。
近く選管で日程を決めるが、今回も7月中旬から下旬にかけての告示・投開票が予想される。
3月2日現在、同町の有権者数(18歳以上)は5146人(男2505人、女2641人)。前回選の告示前日(20歳以上)と比べて、238人少ない。