放課後児童クラブ「綾里キッズ」が開所、市内で11カ所目の設置/大船渡(別写真あり)

▲ 津田さんから看板を受け取る児童たち=旧綾里デイサービスセンター

 大船渡市の放課後児童クラブ・綾里キッズ(河原明洋会長)の開所式は15日、三陸町綾里の旧綾里デイサービスセンターで開かれた。学童クラブの設置は市内で11カ所目。同町では、吉浜に続き2カ所目となる。
 同クラブは、昨年7月に綾里小児童の保護者から市に設置が要望され、計画が具体化。児童クラブに適した施設を探していた市や保護者らが、同センターを運営していた同市の医療法人勝久会(木川田典彌理事長)に利用を打診。快諾を得て、本年度の開所にこぎ着けた。
 開所式には、運営を担う保護者や来賓、市、地域の関係者と、同クラブを利用する綾里小児童ら約40人が出席した。
 戸田公明市長は「本年度開所できたのは、児童クラブ設立に尽力したみなさんの努力のたまもの。市としても、東日本大震災からの復興に合わせて、児童の健全育成に全力を尽くしたい」とあいさつ。
 河原会長は「市や勝久会さんの協力のおかげで、綾里にも児童クラブをつくることができた。子どもたちが健やかに過ごせるところができて一安心」と感謝の言葉を述べた。
 市議会の畑中孝博議員と綾里地区公民館の佐藤次夫館長の祝辞のあと、同クラブに看板が寄贈された。揮毫(きごう)した同市立根町の書家・津田静月さんが、代表児童に看板を手渡した。
 このあと、戸田市長や河原会長、代表児童らがテープカットを行い、開所を祝った。
 同クラブは、1日に児童の受け入れをスタート。これまで開所準備を進めてきた父母らがクラブと同名の「綾里キッズ」を組織して運営を担っている。15日現在の利用児童は約20人。
 綾里小2年の河原茉生さんは「みんなで遊べて楽しい。放課後に楽しく過ごせるところができてうれしい」と笑顔で話していた。
 同町綾里清水地内にある同センターは、東日本大震災後に同地内の高台に建設された高齢者介護施設「綾の里」に機能を移転したため、空き施設となっていた。同クラブの利用は一時的なもので、早ければ1年以内に市が整備予定の専用施設に移転する。
 開所時間は、平日が授業終了~午後7時まで、土曜日と長期休みは午前7時30分~午後7時まで。日曜日と祝日は休み。