菜の花に包まれて、有住保園児が満喫/恵山で満開に(動画、別写真あり)

▲ 菜の花畑に入り笑顔を見せる子どもたち=上有住

 住田町上有住の住民組織「住田 菜の花の里村」(佐々木等会長)が、管理する菜の花畑が満開を迎えた。すがすがしい青空に恵まれた9日は、畑に近い有住保育園(山田研園長、園児44人)の園児たちが訪れ、かくれんぼ遊びなどを楽しみながら歓声を上げた。見ごろは今月中旬までとみられる。
 昨年までは恵山地区の住民組織「花と香りの里・恵山」が管理していたが、結成から15年が経過し、高齢化などに伴い解散。活動を引き継ぐ形で新組織が立ち上がり、住民有志10人ほどが管理を担ってきた。
 有住保育園北側に位置する国道340号沿いで、かつては水田だった0・7㌶で今年も栽培。昨年9月に種まきを行った。化学肥料や農薬を使用せず、地元の堆肥や発酵豚糞などを生かした資源循環型の栽培を進めてきた。
 順調な生育を見せ、大型連休が明けると、畑一面が黄色にあふれた。満開を迎えたことから、地元の保育園児を招待した。
 菜の花は1㍍前後に成長し、子どもたちの身長とほぼ同じ。畑の中に入り、まずは顔のそばで揺れる花の美しさや香りを満喫。その後は「かくれんぼ遊びしようよ」といった声が飛び交った。
 身をかがめると子どもたちの姿が黄色の中に消えるとあって、この時期しか楽しめない遊びを満喫。佐藤理玖君(4)は「お花にいっぱいさわることができた」と語り、笑顔を見せた。
 佐々木会長(82)は「この場所は道路沿いでもあるし、休耕田にすると環境が悪くなってしまう。これからは、少しでも増やしていくことができれば」と話していた。
 菜の花畑は例年、気仙両市の福祉施設利用者が団体で訪れるなど、にぎわいを見せる。畑の前には駐車場を確保しており、自由に観賞できる。見ごろは、20日(土)ごろまで続くとみられる。
 菜種の収穫は7月に予定。秋には、産直施設や町産業まつりで天ぷらなどに適した製油製品の販売を計画している。