種山にはまだサクラ、〝下界〟とは異なる光景/住田町(別写真あり)

▲ まだ花を咲かせている道の駅前のサクラ=住田町

 気仙3市町の低地部ではすでに「葉桜」となったサクラ。一方で、住田町世田米の道の駅・種山ケ原ぽらん付近にある木々はまだ花を咲かせ、〝下界〟とは異なる春本番の光景が広がる。

 気仙両市ではサクラの満開時期はとうに過ぎ、鮮やかな新緑が広がりつつある。しかし、国道397号沿いを奥州市方向に進み、住田町の大股地区公民館を過ぎると、花を咲かせているサクラがちらほらと目に入る。
 同市境にあり、遊林ランド種山などにつながる交差点付近には、3本のサクラが並ぶ。12日は曇り空に覆われたが、日差しが差し込む時間帯もあり、薄紅色の花びらが美しく映えた。
 盛岡地方気象台の観測によると、住田の最高気温は17・6度(平年比1・2度低め)。ただ、最高気温を観測したのは午前9時台で、日中は15度前後が続くなど、ヒンヤリとした空気が広がった。
 ぽらん周辺は、タンポポによる〝黄色のじゅうたん〟でも来訪者に癒やしをもたらす。駐車場ではスイセンもまだ咲いており、市街地から訪れると季節が逆戻りしたような感も抱く。
 ぽらんの関係者によると「毎年、市街地よりも1カ月近く遅れて咲くような感じ。種山は寒いせいか、開花時期が長いような気がする」と話す。この日は来訪者が屋外のベンチに座り、軽食を味わいながらじっくりと眺める光景も見られた。
 4月下旬~5月上旬の大型連休中は好天が続き、各地のイベントの集客やにぎわいを後押しした。中旬以降も、気仙では運動会などの屋外行事が控えるとあって、毎週末の天気が気になるところ。
 13日は前線を伴った低気圧が本州南岸を進むため降雨が予想され、14日も「くもり時々雨」の予報となっている。