椿の里づくりに支援継続、資生堂グループが大洋会と4回目の植樹会/大船渡(別写真あり)

▲ 植樹に汗を流す参加者たち=立根町

 大船渡市の復興支援活動を展開している化粧品メーカー大手・㈱資生堂(本社・東京都)のグループ会社・資生堂ジャパン㈱(同)は25日、同市の社会福祉法人大洋会(木川田典彌理事長)と、立根町の県立福祉の里センター周辺でツバキの植樹会を開いた。資生堂ジャパンでは、26日にも同市大船渡町のキャッセンモール&パティオで植樹を行い、「椿の里・大船渡」の発展に向けた支援を継続していく。

 

きょうキャッセンでも

 

 資生堂は東日本大震災後、グループ全体で被災地支援活動を展開。商標を「花椿」とする同社は、市の花をツバキとしている大船渡市の復興支援活動を平成24年から展開。ツバキの産業化を目指す「椿の里プロジェクト」に取り組んでいる。
 植樹会は、ツバキの産業化を進める上で最重要課題である実の収穫量を増やそうと、同年から実施。26年からは同プロジェクトに賛同する大洋会と連携して植樹活動を行っており、今年が4回目となった。
 この日は、資生堂ジャパンと大洋会のほか、業務用化粧品販売やグループ会社社員を対象とした通販事業を手がける資生堂アメニティグッズ㈱(本社・東京都)、市の関係者など約30人が参加。福祉の里センター周辺の道路脇の斜面にツバキの苗木32本を植えた。
 戸田公明市長、大洋会の伊勢直一理事、資生堂ジャパンの柴田和久執行役員、資生堂アメニティグッズの久田康博代表取締役社長による記念植樹のあと、市職員らの指導のもと、参加者たちが一本一本丁寧に植えていった。
 苗木は、資生堂ジャパンが販売する、大船渡の三面椿から香気成分を配合した「リラクシングナイトミスト 椿の夢」や、社員通販で販売した大船渡の特産品の売り上げの一部を大洋会に贈り、その寄付金で購入された。
 植樹会に先立って、同会が運営する児童養護施設・大洋学園のホールで寄付金贈呈式が行われた。
 戸田市長と伊勢理事のあいさつのあと、柴田執行役員が「時間がたつにつれ、まちの様子が変わっていくのを見ることができ、大変心強く感じる。大船渡は復興から新たなまちづくりへとステージが移ってきているが、これからもみなさんとともにありたい」と呼びかけた。
 資生堂ジャパンは26日、中心市街地復興の中核施設の一つとして先月開業した、同市大船渡町のキャッセンモール&パティオでも植樹会を行う。まちづくり会社のキャッセン大船渡㈱と共同で行うもので、当日は午前11時にセレモニーを行ったあと、「新しいまちのシンボリックツリーとなるように」と、ツバキの成木9本を植える予定だ。