春の高校野球県大会/大船渡東が東北大会へ、気仙勢として10年ぶり(別写真あり)

▲ 【大船渡東─花巻東】激戦を制し歓喜にあふれる大船渡東ナイン=大平球場

 第64回春季東北地区高校野球県大会は最終日の28日、二戸市の大平球場で3位決定戦と決勝戦の2試合が行われた。3位決定戦に出場した大船渡東は、花巻東と追いつ追われつの激戦を展開。2度先行を許しながらも、6─4で逆転勝利を収め、同校として初、気仙勢としては平成19年(第54回大会)で3位となった高田以来10年ぶりとなる東北大会出場を決めた。

 

3位決定戦で花巻東に逆転勝ち

 

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六回、6番・及川のスクイズで尾﨑が生還し、大船渡東が再逆転=同

 

 東北大会への出場枠残り一つをかけて3位決定戦に登場した大船渡東は、初回に1点を先制されたが、三回に9番・岩城、1番・野々村の連続安打と四球で2死満塁としたあと、4番・菅野の中前適時打で2点を奪い、逆転した。

 その後、四回までに3点を奪われ、再び追う展開となったが、六回に3番・佐藤啓の適時二塁打と5番・尾﨑の適時三塁打で同点としたあと、6番・及川がスクイズを決めて勝ち越し。
 さらに、岩城の適時打で1点を加え、6─4と再逆転した。
 先発・岩城のあとを受け、五回から登板した大船渡東の佐藤飛は、九回まで無失点と好投。最終回に無死一、二塁のピンチを迎えたが、落ち着いた投球で後続を断ち、チームを勝利に導いた。
 大船渡東が東北大会に出場するのは、平成20年の開校以来初。前身の大船渡工業高校が昭和60年の第32回東北大会に出場してからは、32年ぶりとなる。
 野々村和樹主将は「リードした後半の守備では、冷静に一つ一つアウトをとることができた」と試合を振り返り、「東北大会出場は素直にうれしい」と喜びをかみした。東北大会に向けては、「いい攻撃ができるよう準備し、一戦必勝で頑張りたい」と意気込みを語った。
 大船渡東の眞下徹監督は「今日は選手が乗って試合に臨み、準決勝よりもいい試合ができていた。吸収力が良く、経験を積むほど強くなる選手たちなので、東北大会という一つ上の舞台を経験し、夏につなげてほしい」と期待していた。
 東北大会は、6月8日(木)~12日(月)に宮城県の仙台市民球場など3会場で行われる。大船渡東の活躍に期待がかかる。
 試合結果次の通り。
大船渡東
002004000|6
102100000|4
花巻東
 (大)岩城、佐藤飛─尾﨑
 (花)平山、佐藤─山口
 ⚾三塁打=尾﨑(大)
 ⚾二塁打=岩城、佐藤啓、及川(大)佐藤、中塚(花)