渡辺さん(立根町)が認定受ける、日本食生活協会の「郷土料理スペシャリスト」/大船渡
平成29年6月8日付 7面
大船渡市立根町の渡辺マサ子さん(73)が、一般財団法人・日本食生活協会(東京都上谷律子会長)によって岩手の郷土料理スペシャリスト(師範)に認定された。今回、県内で認定されたのは渡辺さんを含め3人で、認定期間は3年間。渡辺さんは認定を励みに、気仙の食文化継承へ気持ちを新たにしている。
食文化継承へ気持ち新た
郷土料理スペシャリストの認定は、食文化の継承を図るとともに、日本の食に対する興味や関心を高め、さらなる郷土料理の活性化に寄与することを目的として同協会が平成28年度に新設。
資格取得の対象となるのは、食生活改善推進員として10年以上の活動歴を有する人。認定を受けると、自宅での郷土料理教室開催、講習会やイベントなどへ講師として出演できるほか、新しい郷土料理の開発を行うなど食文化の「リーダー」としての活躍も期待される。
審査は、各県の指定メニュー3品に加えて郷土料理2品を調理し、その写真とともに由来や材料、作り方などを同協会に送り、審査委員会により認定される。
渡辺さんは、20年から大船渡市食生活改善推進員団体連絡協議会長を2期務め、地域の健康づくりに尽力。
21年度には日本酒と塩で味付けする「秋刀魚の塩炊き」で岩手県の食の匠に認定され、現在は食の匠気仙地方連絡会の会長に就いている。
また、震災後は復興工事関係者が宿泊する簡易旅館でまかない料理を作っていた経験もあるという。
岩手の指定メニューは小麦の団子を入れた汁物「ひっつみ」、黒砂糖とくるみが入っているまめぶだんごなど具だくさんの汁物「まめぶ」、青森東部を含む旧南部藩地域の冬の行事食で、豊作を感謝・祈願して神前に供えられてきた「豆しとぎ」の3品。渡辺さんはこのほか、「秋刀魚の塩炊き」と、甘さのなかにも酸味があって食べやすい「梅ゆべし」を作って審査に応募し、見事認定された。
今回は全国から84人の応募があり、合格者は六十数人。〝狭き門〟を突破した渡辺さんは「これからますます勉強して研さんしながら、若い人たちにも郷土料理を伝えていきたい」と意欲をみせている。






