住田町長選/新人両氏が決起大会、告示まで残り7日

前哨戦終盤、支持拡大に総動員

 住田町長選(18日告示―23日投開票)に無所属で立候補を表明している新人・水野英哉氏(61)=上有住=と、同・神田謙一氏(58)=下有住=の総決起大会は8、9の両日夜、世田米のホテルグリーンベル高勘でそれぞれ開かれた。支持者を前に水野氏は「町議、議長の経験を生かし、新しいまちづくりを」、神田氏は「住田町の豊かな暮らし、将来のために頑張りたい」と強調。告示まで残り1週間となり、8年ぶりの競争選に向けた選挙ムードは徐々に高まっている。

 

決戦へ高まる士気

 

水野氏陣営

 水野氏陣営の「水野ひでや『必勝』総決起大会」は8日に開催。水野ひでや後援会(吉田倎会長)が主催し、約180人が詰めかけた。町議は佐々木信一、村上薫、林﨑幸正の3議員が出席した。
 吉田会長は「この一騎打ちに、負けるわけにはいかない。最後まで全力で押し上げていきたい」とあいさつ。総括責任者を務める予定の高橋勲氏は「やる気、本気、さらには町議5期の経験もあり、候補として十分。久しぶりに、町民が選択できる機会を得た。住田に寄せる思いを、託していただきたい」と述べた。
 古くから親交がある志田嘉功大船渡市議が壇上に立ち「町民の福祉や生活向上を最優先に頑張ってほしい」と激励。
 また、佐々木茂光県議からのメッセージ紹介も行われた。
 妻・理恵子さんと並び抱負を語った水野氏は、出馬までの経緯を振り返ったうえで「町政課題は山積し、とくに木工団地問題は、多くの町民が関心を持っている。経営再建、安定化を図るべきとの声が多い。木工団地を構成する三つの組合が一つの経営体となった事業展開が大事」と語った。
 高齢化に伴う介護、移動手段の充実や農林業振興、担い手確保も強調。そのうえで「多くの公約を示しているが、実現のためには皆さんの声を借りなくてはいけない。私は5期18年にわたる町議生活、議長の経験を生かし、本町の新しいまちづくりをみなさんと一緒になって考えていく。一緒にやりましょう。私が住田町のかじ取りをやりますから」と呼びかけた。
 この日は会費制で、遠藤重吉後援会顧問による乾杯後は食事を囲んでの懇親も。最後は「ガンバロウ」を三唱し、必勝を誓った。


神田氏陣営

 神田氏陣営の「神田謙一を囲む決起集会」は9日に開催。後援会「神田謙一と明日の住田を創る会」(泉金一会長)が主催し、約320人が出席した。町議は菊池孝議長のほか、阿部祐一、佐々木初雄、瀧本正德、佐々木春一、高橋靖の6議員が姿をみせた。
 総括責任者を務める予定の泉会長は「政治は生き物。スピード感を持ち、町民の立場で何事にも取り組んでくれるだろう。育てていこう」とあいさつ。
 引き続き、日本獣医畜産大学の同窓である千葉伝県議=八幡平選挙区=が壇上に立ち「私は、神田さんが住田フーズの常務時代にもつながりがある。みなさんで押し上げてほしい」と期待。
 後援会顧問で前町長の菅野剛氏、菊池議長らによる激励後、佐々木茂光県議のメッセージも紹介された。
 神田氏は「都市部と地方の格差を解消していくための第一歩」と、今選挙の意義を強調。出馬表明時から掲げている「医・食・住の充実」にもふれた。
 木工団地問題に関しては「中身はまだ把握していないが、雇用の場としては絶対に必要。政(まつりごと)は人がいて初めて執り行われる。町外から町内にお金を持ってくる企業に育ってほしいし、行政としても後押ししたい」と語った。
 森林・林業の充実に関しては、生涯学習や交流人口拡大にも視点を置いた施策に意欲を示した。最後に「町単独でできることは限られ、課題は山積している。しかし何としても住田町の豊かな暮らし、将来のために一生懸命頑張りたい」と決意を込めた。
 親戚代表として、紺野哲男氏が感謝を込めながらさらなる協力を要請。「ガンバロウ」三唱も行われ、さらなる団結を図った。