長沼さん(高田高出身)優勝飾る、弟・晴君(高田高)が2位/県陸上選手権男子やり投げ

▲ 長沼さん㊥が優勝、晴君㊧が2位、紺野君㊨が3位となった男子やり投げ=盛岡市

気仙勢が表彰台独占

 

 岩手県陸上競技選手権大会(岩手陸上競技協会主催)はこのほど、盛岡市の県営運動公園陸上競技場で開かれた。男子やり投げで長沼元さん(国士舘大2年、高田高出身)が優勝し、2位は長沼さんの弟・晴君(高田高3年)、3位は紺野岬君(大船渡東高3年)と、気仙勢が表彰台を独占。女子やり投げでも熊谷彩さん(大船渡東高2年)が2位、木村有沙さん(同)が3位、男子100㍍は佐々木皓雄君(大船渡東高3年)が3位と活躍した。

 男子やり投げには、標準記録(48㍍)をクリアした県内選抜の16人が出場。
 長沼さんは、さまざまなフォームを試しながら投てき。5投目までは助走のスピードと体重をやりに乗せられず、記録が伸びなかったが、最後の6投目に67㍍87をマークし、優勝した。
 高田高3年時、全国高総体(インターハイ)、国体で優勝し、父の高校教諭・晃一さん(53)が保持していたやり投げ高校男子の県記録も塗り替えるなど輝かしい成績を残した。陸上の名門・国士舘大に入学後、フォームを一から見直し、速い助走に耐えうる足腰を鍛えるなど基礎トレーニングを徹底してきた。
 今シーズンの自己ベストは、6月にあった日本学生陸上競技個人選手権の71㍍45。徐々に調子が上がっており、県選手権は9月に控える日本学生対校選手権大会(全日本インカレ)A標準記録の71㍍50を目標としていただけに「70㍍台に伸ばせなかった。優勝できたが、課題が残る大会となった」と悔しさをにじませる。
 ただ、個人的にうれしいこともあった。2歳下の晴君が2位となり、一緒に表彰台に上った。長沼さんは「選手として技術もメンタルも成長していた。兄弟で1、2位となるのは珍しいことだと思う」と喜んだ。
 国士舘大には出身者も含め、世界で活躍するような国内トップ選手がいる。長沼さんは、「身近に目標となる先輩がたくさんおり、とてもいい環境」と語り、「全日本インカレは70㍍台を出せるようしっかり調整していく」と力を込める。
 気仙勢の主な成績次の通り。
 【男子】
 ▽100㍍③佐々木皓雄(大船渡東高)10秒74
 ▽やり投げ①長沼元(国士舘大)67㍍87②長沼晴(高田高)63㍍44③紺野岬(大船渡東高)63㍍23
 【女子】
 ▽やり投げ②熊谷彩(大船渡東高)41㍍18③木村有沙(同)38㍍39