住田町長選あす告示、新人同士の一騎打ちへ

 任期満了に伴う住田町長選は、18日(火)に告示される。立候補を予定しているのは、表明順に獣医師・神田謙一氏(58)=無所属、下有住=と、農業・水野英哉氏(61)=同、上有住=の2氏。ほかに出馬の動きはなく、新人同士一騎打ちの選挙選に入ることが確実だ。立候補の届け出手続き後、神田氏は下有住に、水野氏は上有住にそれぞれ構える選挙事務所前で第一声を上げ、5日間の短期決戦が幕を開ける。

 

23日に投開票 短期決戦の行方は

 

 今町長選は、8月4日(金)の任期満了に伴うもの。昭和30年の町制施行から数えると、通算17回目。4期16年務めた現職・多田欣一氏(72)=世田米=は勇退する。5日間の選挙戦を経て、今月23日(日)に投開票が行われる。
 神田氏は、昨年12月に出馬表明。住田町農協家畜診療所勤務などを経て、先月まで住田フーズ㈱常務取締役を務めた。
 表明時から、住民生活の基本となる「医・食・住」の充実を強調。都市部と地方の格差解消に向けた取り組みや、これまでのブロイラー産業や企業経営経験を生かした町政運営にも意欲を示す。
 今年1月に発足した後援会「神田謙一と明日の住田を創る会」(泉金一会長)が支援。総括責任者と選対本部長は泉氏、掲示責任者は紺野一夫氏、出納責任者は吉田次男氏が担う。
 全町議11人のうち、菊池孝議長、阿部祐一副議長のほか高橋靖、瀧本正德、佐々木初雄、佐々木春一の6人が後援会役員に名を連ねる。
 これまでの前哨戦では、神田氏が中心となっての地域回りに加え、随時発行した後援会会報紙でも政策をアピールしてきた。
 水野氏は、今年4月に出馬表明。町議は平成11年から5期18年務め、この間3期目は副議長、4期目は議長を務めた。
 青年団活動やスポーツ振興にも積極的にかかわり、「確かな実績と行動力」「町民目線のまちづくり」を掲げる。木工団地の経営再建や農林業振興、高齢者の生活支援などを重視する。
 「水野ひでや後援会」(吉田倎会長)は町議時代からの組織だが、5月に役員体制を拡大するなど強化を進めた。
 総括責任者は高橋勲氏、掲示責任者は町議の佐々木信一氏、出納責任者は松田久義氏、選対本部長は松田秀樹氏が務める。
 町議では佐々木氏に加え、林﨑幸正、村上薫の計3人が後援会に入り、前哨戦を支えた。水野氏は町内全域を歩いて住民との対話に力を入れたほか、早朝には妻・理恵子さんらと「辻立ち」も行うなど、幅広い層への浸透を図った。
 立候補の届け出は、18日午前8時30分から町役場で受け付け、午後5時で締め切る。
 神田、水野両氏とも手続きが完了次第、5日間の選挙戦をスタートさせる。初日は町内全域に選挙カーを走らせ、各地に訴えを響かせる予定。
 町選管では、すでに有権者に対して投票所入場券となるはがきを送付。投票は、23日午前7時〜午後6時に町内17カ所で実施。開票は、同7時30分から世田米の社会体育館で行われ、同8時30分ごろには大勢が判明する見通しだ。
 期日前投票は、19日(水)〜22日(土)に役場交流プラザで受け付ける。時間は午前8時30分〜午後8時。
 今町長選は、18、19歳の投票が可能。今月3日時点での有権者は5100人(男2486人、女2614人)で、前回選の告示前日と比べて284人少ない。
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 町長選と同じ告示、投開票の日程で、町議会議員補欠選挙も行われる。
 現在は欠員1で、これまでに無所属新人の無職・荻原勝氏(57)=世田米=が立候補を表明。
 立候補の届け出や開票は、町長選作業と同時進行で行われる。