どん菓子に「新風」を、きょうの夏まつりでHUBが実演販売/住田町(動画あり)

▲ これまで何度も試作を重ねてきた(左から)佐藤さん、菊池さん、佐々木さん=住田町

 29日に行われる住田町夏まつりで、町内の若者たちが立ち上げた合同会社・HUB(ハブ)による「五葉山火縄銃鉄砲隊御用達・どん菓子」の実演販売が行われる。地元産米の中に大麦を加えて食感を工夫し、黒こしょう味など大人も楽しめるように仕上げた。製造時の轟音でも新感覚のどん菓子をアピールし、まつり全体のにぎわい創出を図ることにしている。
 ハブは本年度、町地域おこし協力隊として五葉地区に配属された菊池顕さん(30)と、農業を営む佐藤道太さん(32)=下有住、町観光協会事務局の佐々木康行さん(41)=世田米=らが立ち上げた。町の地域活性化につながる商品開発や販売、イベント実施を見据える。
 菊池さんは協力隊員として、地区内の観光資源や食品分野での企画・開発、地域振興の推進などを進める観光資源プランナーの役割を担う。同地区が誇る五葉山火縄銃鉄砲隊にも入り、文化資源を生かした物産品開発を目指してきた。
 その中で着目したのは、製造時に火縄銃にも負けない爆発音が響き渡る「どん菓子」。製造機に米などを入れて加熱し、内部の圧力を一気に開放すると出来上がる。製造は豪快だが素朴な味に仕上がり、近年は健康食品としても注目を浴びる。
 ハブでは大麦を加えることで、よりサクサクした食感を高めた。ビールなどとともに楽しめる黒こしょう味、子どもたちにおすすめできる焼きもろこし味の2種類を用意する。
 菊池さんは「住田町を盛り上げるきっかけになれば。実演も含めて、多くの皆さんに楽しんでほしい」と話す。
 販売会場は世田米商店街沿いの岩手銀行世田米支店で、販売時間は午後4時30分~9時。一袋税込み300円。販売用のどん菓子はあらかじめ一定量を用意するが、製造機を持ち込み、30分に1度のペースで「ドン」を響かせるという。