梅雨空吹き飛ばす活気、世田米商店街などで夏まつり/住田町(別写真あり)

▲ 商店街に活気を呼び込んだ世田米保育園児=住田町

 気仙に本格的な夏祭りシーズン到来を告げる「住田町夏まつり」(実行委員会主催)は29日、世田米商店街などで繰り広げられた。地元の子どもたちが開幕を飾り、梅雨のジメジメした空気を吹き飛ばす活気を呼び込んだ。風情あるちょうちん七夕が連なる商店街に多くの人々が集い、多彩な企画を楽しんでいた。

 

子どもたち元気よく


 祭りを通じて町の活性化や親睦交流などにつなげようと、毎年この時期に開催される恒例イベント。実行委員会(会長・泉田静夫町観光協会長)は町や町観光協会、商工会、郷土芸能団体連絡協議会などで構成している。
 前日から雨となり、29日午前も降り続いたが、実行委では天気予報で回復の見込みがあったことから決行。小雨と霧に包まれ、路面がしっとりと濡れた中での開催となった。
 歩行者天国となった商店街は、建物を越える高さの竹にちょうちんをつるした七夕飾りがズラリと並び、涼と彩りで来訪者を歓迎。江戸時代の風情が残る古き良きたたずまいに、見上げながら歩く人々によって華やかさが生まれた。
 開会式後、最初に登場したのは地元の世田米保育園児。かわいらしい踊りや、みこしの練り歩きで笑顔を振りまいた。
 有住と世田米両中学生は、躍動感あふれるよさこい演舞で魅了。初企画の「タワー・オブ・クッブ」は、木材を積み重ねる高さを競う来場者参加型のゲームで、好評を博した。
 岩手銀行世田米支店駐車場などには杉屋台による販売コーナーが設けられ、軽食やおもちゃ販売などが人気。地元の若者たちが立ち上げた合同会社HUB(ハブ)は「五葉山火縄銃鉄砲隊御用達・どん菓子」を今回初めて実演販売し、おいしさと製造時の爆発音で活気をもたらした。
 夜に幻想さが映えるちょうちん七夕は、8月1日(火)まで設置。ロードサイドちょうちんに加え、蔵並みとめがね橋のライトアップは16日(水)まで毎晩行われる。
 いよいよ気仙でも、暑さに花を添える夏まつりシーズンに入った。大船渡市の三陸・大船渡夏まつりは8月4(金)5(土)の両日、大船渡町の市魚市場周辺を中心に開催される。6(日)7(月)の両日には、盛町灯ろう七夕まつりが、同町のさかり中央商店街などで繰り広げられる。
 陸前高田市では、7日に高田町うごく七夕、気仙町けんか七夕を予定。いずれも華やかに装飾された山車が繰り出し、復興へと歩み続ける各町を彩る。