大船渡高で1学級減、県教委が学校編成発表/30年度から

 県教委は1日、平成30年度の県立学校の編成について発表した。28年度に策定された「新たな県立高校再編計画」(28~37年度)に基づき学科再編・学級減を実施しており、気仙地区では大船渡高校が普通科5学級から4学級に減少する。県全体では、全日制・定時制合わせた募集学級数が現在の267から259になる。
 本県の中学校卒業者数は昭和39年3月の4万369人をピークに減少が続いており、29年3月では1万1927人で、37年3月には9800人ほどと、1万人を割る見込みとなっている。
 県教委ではこの中、生徒減などに対応した学校・学科の配置を盛り込んだ再編計画を決定。計画は具体的な統合や学級減を盛り込む前期(28~32年度)と、その後の方向性を示す後期(33~37年度)で構成している。
 気仙地区では27年度入試で90人の欠員が生じ、中学校卒業者予定数は27年3月~32年3月までの間に123人減少する見通しにある。
 再編計画では学級調整が必要であるとし、大船渡は30年度、高田は32年度にそれぞれ普通科1学級を減らし、大船渡は4学級、高田は水産の1学級を含めて4学級とする。大船渡東は31年度、機械と電気電子の2学級ある工業学科を1学級に再編する考えだ。
 県教委によると、このうち大船渡の入学者(定員200人)は27年度が200人、28年度が175人、29年度が200人となっており、推計では30年度に169人、31年度に166人、32年度に158人となる見通し。
 後期計画期間中の方向性としては、37年3月末の中学校卒業予定者数が408人であり、37年度の募集学級数は約11学級と見込まれることから、多くの学校で定員割れすることが予想され、専門学科を中心に地域の産業振興方向などを見据えた学科再編等も想定している。
 学科改編、学級減などについては今後、県議会9月定例会に県立学校設置条例の一部改正案を提案し、10月の教育委員会定例会で管理運営規則の改正、30年度県立高校入学者選抜要綱を審議、決定する。