豊漁の願い込め北へ、10日に漁解禁の小型サンマ船出港/大船渡
平成29年8月6日付 7面
大船渡市末崎町と三陸町綾里から5日、小型サンマ船が出漁した。小型船の解禁日である10日(木)を前に、拠点となる北海道へ向けて出発。サンマは平成27、28年と2年続けて全国的に不漁で、4日に国立研究開発法人水産研究・教育機構が発表した予報によると漁期前半(10月上旬)までの来遊量は前年を上回るものの、後半は低調に推移するとされている。依然として厳しい状況となっている中、漁業者たちは豊漁の祈りを込めながら航路についた。
同日、末崎町の旧細浦魚市場からは、昨年新造された「第二十八善寳丸」(19㌧、小松敏明船長)が出港。代々サンマ漁を行っており、3代目にあたるという小松船長。23年の東日本大震災発生時、漁船は沖出しして被災を免れたが、資材倉庫などは流出。道具類を借りるなどしてその年にも漁を行った。
22年間使用し続けてきたことによる船の老朽化もあり、国の「がんばる漁業復興支援事業」を活用し、北海道広尾町の造船所で船を新造。船名は従前と同じくし、LED集魚灯を搭載するなど省エネ化を図った。
この日は家族や関係者など多くの人が漁港に集まり、小松船長含む乗組員8人の航海の無事と豊漁を願った。午前9時ごろ、船が離岸するとカラーテープがなびき、漁港では大勢の人が手を振って船を見送った。
小松船長(49)は「2年続けて不漁だったが、今年こそは大漁になれば」と話していた。同船はこのあと、北海道釧路港へと向かい漁解禁に備える。
来遊量 前年以下の見通し
国立研究開発法人水産研究・教育機構は4日、平成29年度サンマ長期漁海況予報を発表した。
予報は、漁期前の6~7月に同法人が行った漁期前分布量調査の結果を主要な情報として、地方独立行政法人・北海道立総合研究機構水産研究本部釧路水産試験場が同月に実施したサンマ北上期資源調査の結果、全国さんま棒受網漁業協同組合が5月から実施している棒受網漁船の公海試験操業結果を用いて作成した。
予報によると、漁期前半(10月上旬まで)の来遊量は前年を上回るものの、後半(同旬以降)は前年を下回り低調に推移する。魚体は、前半は1歳魚の割合が高いが、後半になると1歳魚の割合が低くなる。漁期全体としては1歳魚の割合は前年よりも低い。
大型船出漁直後(8月下旬)は道東海域よりも北東の海域に漁場が形成され、9月中旬になると一時的に漁獲量は増加するものの、その後は低調に推移する。
漁場は道東沿岸の親潮第1分枝沿いに形成され、三陸海域への魚群の南下は前年よりも早い10月上旬となる見通し。





