クッブ広める役割も、中学生4人が渡米へ/住田町

▲ 今後事前研修などに臨む(右から)小野田さん、佐藤君、千葉さん、堀尾さん=住田町役場

 住田町による平成29年度中学生海外派遣事業の開講式は6日夜、町役場町民ホールで開かれた。4期目となる本年度も世田米、有住両中の計4人が渡米。生徒たちは英語力を磨き、異文化を体験するだけでなく、町が普及を図るニュースポーツ・クッブを広める役割も担う計画となっている。

 

海外派遣事業開講式で抱負

 

 町独自の中学生海外派遣事業は、町内の中学生に海外での交流や異文化体験などの研修機会を与え、グローバルな視野を持った国際性豊かな人材を育成しようと26年度から実施。主催は町教育委員会で、実行委(委員長・菊池宏教育長)が実施主体となっている。
 2年生を対象に募集し、在籍する中学校長の推薦をもとに実行委が派遣生を選考。世田米からは小野田結月さんと佐藤郁弥君、有住からは千葉風花さんと堀尾舞華さんが選ばれた。
 開講式には町や教育委員会、派遣生徒の保護者ら10人余りが出席。菊池教育長は「一番肝要なのは、安全・安心に行って帰ってくる。さらに、楽しめること。チャンスを与えてくれた保護者の方々に感謝を」と語りかけた。
 自己紹介では、4人がそれぞれ派遣への感謝を込めながら抱負を披露。
 小野田さんは「異文化を知り、相互理解することが目標」、佐藤君は「生活や文化を学び、地域や友達に伝えたい」、千葉さんは「たくさん英語で会話をしたい」、堀尾さんは「自分の目で見て、日米の文化の違いを学びたい」と語った。
 多田茂教育委員長は「力を合わせ、切磋琢磨しながら研修を積み上げてほしい」と、充実した滞在になるようエールを送った。
 派遣期間は来年1月4日(木)〜12日(金)の9日間。アメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴ市でホームステイ、現地生徒との交流、英語研修、国際理解に関する研修などが予定されている。
 町教委国際教育主事の美野マークさんが引率者を務める。派遣に対しては町が補助金を助成するが、原則的に参加生徒1人につき10万円を負担する。
 生徒たちは自らの学びだけでなく、住田の魅力を伝える大使としての役割も担う。出発まで町内で5回程度予定されている事前研修会では、クッブを現地で楽しんでもらうための英語表現やパンフレットづくり、映像制作といった内容も計画されている。