円盤投げで全国舞台に、有住中3年の伊藤選手/JOC陸上に出場

▲ さらなる飛躍に意欲を見せる伊藤選手=有住中

 神奈川県横浜市の日産スタジアムで10月27日(金)から3日間行われる第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会に、住田町立有住中学校3年の伊藤和真選手(14)が円盤投げ種目で出場することになった。「30㍍を超えて、少しでも上の順位に入るように」と、全国舞台での飛躍を誓う。
 伊藤選手は、今月3日に盛岡市の県営陸上競技場で行われた第39回県ジュニア選抜陸上競技大会に出場。27㍍14の記録で2位に入った。
 ジュニアオリンピックは標準記録を突破するか、1位の選手に出場権が与えられる予定だったという。伊藤選手は円盤投げで1位の選手が砲丸投げで参加することになったため、全国切符を得た。
 伊藤選手は同校特設陸上部の活動を通じて1年冬から投てき種目に取り組み、砲丸投げとともに円盤投げにも挑戦。これまでは砲丸投げが多く、円盤投げでの大会出場は今回が初めてだった。
 県大会は学年共通種目で6人が参加し、6投を行い記録を競った。伊藤選手は5投目を終えた時点で2位を確定させていたが、6投目は「1位を抜きたい思いで、思い切り気持ちを乗せた。円盤がブレずに、きれいに伸びた」と振り返る。記録をさらに伸ばし、集中力の高さも示した。
 気仙で円盤投げに取り組んでいる中学生は少ない。「投げるタイミングや、手をはなす位置が少しでもおかしいと、弾道が低かったり記録が伸びない」と難しさを語る。一方で、きれいに飛んでいった時の喜びが魅力といい、理想の放物線を追い求めて日々努力を続ける。
 県大会では2位と、順位には悔しさがあった中で舞い込んだ朗報。全国舞台に向けては「もっと全身の力を込めて、一気に投げられるように。全校トレーニングなどを通じて、下半身も強化していきたい」と、意欲を見せる。