沿岸部は2年連続で下落、住宅再建の進ちょくなどで/29年度の地価

170920-1%e9%9d%a2%e3%83%bb%e6%b0%97%e4%bb%99%e3%81%ae%e5%9c%b0%e4%be%a1 県は、平成29年度地価調査結果の概要を公表した。東日本大震災で被災した気仙両市を含む沿岸市町村では、災害公営住宅や防災集団移転促進事業など復興事業が進ちょく。これに伴って被災地の移転需要が落ち着きをみせているほか、少子高齢化や人口減少によって土地需要も低迷しており、2年連続で地価が下落した。


 地価調査は地価公示とともに、一般の土地取り引きなどの指標となるもの。適正な地価形成のために行われており、県が不動産鑑定士の鑑定評価に基づき、基準地の正常価格を判定している。価格時点は7月1日。
 県内の調査対象は、33市町村の基準地383地点(宅地・宅地見込地352地点、林地31地点)。気仙3市町は大船渡市が13地点(同12地点、同1地点)、陸前高田市が6地点(同5地点、同1地点)、住田町が6地点(同5地点、同1地点)の計25地点で、前年度と変わらなかった。
 気仙3市町の用途別平均価格(宅地・宅地見込地1平方㍍、林地10㌃当たり)と平均変動率(▲はマイナス)をみると、大船渡市は住宅地2万3200円、平均変動率▲1・3%、商業地5万1800円、同1・0%、工業地1万5100円、同4・9%、林地は3万5000円、同0・0%。
 商業地は前年から上昇したが、上昇幅は0・9ポイント縮小、工業地は前年から上昇幅が4・9ポイント拡大。住宅地は2年連続で下落した。
 陸前高田市の住宅地は、平均価格が1万3400円。平均変動率は▲2・0%と2年連続で下落し、下降幅は1・2ポイント拡大。林地は2万9000円で、変動率は前年と同じ▲1・7%。
 住田町は住宅地9000円、同▲1・6%、商業地1万8000円、同▲2・7%と下落が続く。林地は3万9000円、同0・0%で前年から横ばい。
 県内住宅地の変動率上位に気仙の地点はなかった。一方、商業地では大船渡市の「大船渡町字明神前3の19」が1・9%で前年に引き続き1位に。既存商店街が被災した同市において、土地区画整理事業の進ちょくに伴い商環境が改善し、地価が上昇している。
 県全体の動向をみると、住宅地の平均価格は2万4800円。平均変動率は▲1・1%と17年連続の下落となった。生活環境が良好な地域における住宅需要は旺盛で地価は上昇しているが、少子高齢化や人口減少などが進地域では土地需要が低迷し地価が下落。県内で上昇したのは39地点で、いずれも内陸部だった。
 商業地の平均価格は4万5300円。平均変動率は▲2・2%で24年連続の下落となったが下落幅は縮小している。中心市街地の商店街の空洞化などの影響により土地需要が低迷し地価が下落した。
 林地の平均価格は4万1800円で平均変動率は▲0・9%。国産材市況の長期低迷や林業就業者の後継者不足などにより23年連続の下落となっているが、下落幅は縮小している。