来年3月にビジネスプランコンテスト開催、起業家・第2次創業者募る/陸前高田市
平成29年9月30日付 1面

陸前高田市役所で29日、「みんなの夢AWARD in 陸前高田」実行委員会(会長・戸羽太市長)総会が開かれ、来年3月に同市でビジネスプランコンテスト「みんなの夢AWARD」を開催することなどを決めた。コンテストに先立ち、今月から同市参与の渡邉美樹氏(ワタミ創業者)らを講師とした勉強会も開催。起業者らをバックアップしていくとする。
10月から勉強会も
「みんなの夢AWARD」は、千葉県浦安市舞浜で平成22年からこれまで8回にわたり開催されている国内最大級のソーシャルイベント。ソーシャルビジネスの分野において起業を目指す人々が夢を語り、その後は各地で仕事を創出するなどし活躍している。今回、同イベントを主催する渡邉氏が市参与を務めることから、陸前高田市でもコンテストが開催されることになった。
実行委員会は市と陸前高田商工会、市観光物産協会、市青年会議所、公益財団法人みんなの夢をかなえる会、(一社)ソーシャルビジネスドリーム・パートナーズ、㈱日本政策金融公庫一関支店、㈱岩手銀行高田支店で構成。
この日は副会長に伊東孝商工会長、監事に金野靖彦観光物産協会長と布田学岩手銀行高田支店長を選出したほか、開催要項、収支予算などを原案通り承認した。
開催要項によると、「みんなの夢AWARDin陸前高田」は、陸前高田で起業を目指す人や、既存事業者の第二創業、新商品開発についてのアイデアを発掘する場。来年3月に市コミュニティホールでの開催を予定し、エントリーした人が市民や協賛企業の前でそれぞれのビジネスモデルについてプレゼンテーションする。企業側は「応援したい」という夢があればその場で賛意を示し、支援金や商品、ノウハウの提供などでプレゼンテーターをサポートしていくことになる。
実行委員会では、戸羽市長が「プランやアイデアに『いいね』というだけで終わらせず、ちゃんとビジネスとなるものを目指したい」と期待。
みんなの夢をかなえる会の中川直洋専務理事は「夢は語るからこそかなう。アワードでは昨年ぐらいから地方創生の夢が増えており、実際に地方で仕事を生み出している人もいる。また、コンテストはビジネスマッチングの場にもなる。起業家だけではできないことも、地元の企業や団体が応援することでかなえられる」と開催の意義を説明した。
コンテスト実施にあたっては、同市における社会課題解決や雇用創出、産業復興などを志す市内外の人を対象に、10月22日(日)から勉強会(無料)を開催。12月までの計7回、マーケティング論や地方で起業するためのポイント、事業計画の作り方などを学ぶ。講師は渡邉氏や中川理事ら5人が務める。
コンテストに出場するためには、勉強会への参加が必須。1月にはファイナリスト(出場者)を対象としたプレゼンテーション指導も行われる。出場を希望しなくても勉強会は受講可能で、事業者だけでなくNPOなどの法人、個人、地域おこし協力隊員なども歓迎する。
中川理事は「間口を広く設けたい。夢をしっかり事業化し、売り上げにつなげるための手法をお伝えすることで、陸前高田をもっと魅力的なまちにしていってもらえれば」と話し、積極的な参加を呼びかける。
申し込み、問い合わせは市商工観光課(℡54・2111内線383)まで。応募の締め切りは10月16日(月)。