雨粒吹き飛ばし力走、伝統の「親子駅伝大会」/世田米小(別写真あり)

▲ 商店街を駆け抜けるランナーたち=世田米

 住田町立世田米小学校(佐々木英雄校長、児童128人)の第57回「親子駅伝大会」は30日、世田米商店街などで行われた。降りしきる雨に負けず、4年生以上の児童やPTA会員らは順位を競い合いながら、伝統のタスキをつないだ。
 大会は、たくましく生きる児童の育成を願い、地域づくりや活性化に貢献しようと、同校と同校PTA(菊池実行会長)が主催。昭和36年に児童の学級対抗として始まり、同49年以降は親子のふれあいを深めて大会を盛り上げようと保護者らも参加し、半世紀以上にわたる伝統行事となっている。
 今年も「つなげ、団結の一歩」をスローガンに掲げて開催。同校から旧役場前、瀬音橋、商店街、清水橋などを経由する約3・5・を2周し、9~14区間に分けてタスキをつないだ。
 児童の部は5年生と4年生が2チーム、6年生が3チーム出場し、4年生以上の全児童が選手に。PTAは愛宕A、愛宕B、曙A、曙B、下在、中沢、東峰、川口・大股の計8チームが出場した。
 朝方は晴天が広がっていたが、昼ごろから雨雲が立ちこめ、降雨の中での開催。それでも号砲が響き渡ると、各チームの第1走者が勢いよく飛び出し、沿道に詰め掛けた保護者や祖父母から盛んな声援を浴びながら力走を見せた。
 校庭に設けられた特製のゲートを最初にくぐり抜けたのは、今年も6年Aチーム。アンカーの及川瑞稀君(12)は「1位でゴールできてホッとしている。お父さんやお母さんたちのチームには負けたくなかった」と話し、笑顔を見せた。
 一方、10回出場者として表彰を受けたPTAの千葉孝文さん(39)=中沢=は「最初は20代だったので、やはり年齢を感じる。子どもは卒業まであと2年あるので、ケガがないようにこれからも走りたい」と話していた。
 6年Aの記録は25分1秒。児童の部は6年B(27分1秒)、5年B(27分7秒)と続いた。PTAは曙Aが27分12秒で優勝し、2位は愛宕B(27分40秒)、3位は川口・大股(27分46秒)だった。
 これに先立ち、1~3年生による低学年マラソン大会も開催。ハツラツと駆け抜けた後は校舎前で応援団となり、元気いっぱいの声援で力走を後押しした。