観光・水産振興の一助に、海の幸ふるまいセンターがオープン/大船渡(別写真あり)

▲ オープン初日から多くの人が訪れた海の幸ふるまいセンター=大船渡町

市魚市場近くに

 

 大船渡市の鎌田水産㈱(鎌田仁社長)や同市内の漁業者が出資して設立した㈱海の幸ふるまいセンター(鎌田昭次社長)の産直店舗が7日、同市魚市場に近い、大船渡町笹崎地内の県道沿いにオープンした。四季折々の新鮮な魚や加工品などの購入に加え、その場で鮮魚を調理してもらい海産物を味わうことができるなど、県内でも例がない形態の施設となっており、水産振興をはじめ町内での回遊性を持った観光の一助となりそうだ。
 同センターの店舗は、津波復興拠点整備事業区域内の特定業務施設用地(市有地)と換地先の商業地区にまたがる区画に整備した鎌田水産新工場の一角にオープン。初日は、市内のほか内陸部からも来客があり、開店前から長蛇の列ができた。
 延べ床面積約50坪の店内には、近くの市魚市場から仕入れた旬の魚や地元のカキなど新鮮な海産物、同社の加工製品、冷凍食品が並ぶ。鮮魚は注文があればその場でさばいたり、刺身などにして提供し、購入者は飲食スペースで食べることも可能。質問があれば、スタッフが魚ごとのおいしい食べ方もアドバイスする。
 平成26年に観光機能を持たせた新魚市場が開設となった中、遠方からの観光客からは魚市場付近に産直施設がほしいといった声もあった。
 同センターでは、そうした需要にも応えることで観光振興にもつなげたい考え。近くには商業施設などが集積した中心市街地もあることから、魚市場への観光客が市街地へと向かう足がかりにもなりそうだ。
 同センターの川原輝朗マネジャー(53)は「おいしい三陸の魚をPRしていきたい」と話していた。
 同センター店舗の営業時間は午前10時~午後7時。水曜日定休。9日(月)まではオープンを記念して、サンマの500円詰め放題やホタテ、カキ、アワビ貝焼きコーナーを開設。8日正午からは、マグロの解体ショーも催される。