自慢の商品を広く発信、気仙の42事業者が出展し「希望ストリート」/あすまで東京で(動画、別写真あり)

▲ 気仙の事業者が特産品を即売、PRする「希望ストリート」が開幕=東京都

 気仙2市1町の地産品を首都圏で販売、PRし、販路開拓などにつなげるための展示即売イベント「いわて・三陸けせん希望ストリート2017」は7日、東京都千代田区の有楽町駅前広場で開幕した。気仙の42事業所が販路の回復や拡大を目指し、自慢の商品を広く発信しながら販売。3連休初日の会場には多くの人が足を運び、気仙の魅力が詰まった特産品を買い求めた。イベントは9日(月)まで開かれる。

 

販路の回復、拡大目指す

 

 「希望ストリート」は大船渡商工会議所(齊藤俊明会頭)が主催し、県や気仙3市町、陸前高田と住田町両商工会、管内事業所などで構成する連絡協議会(委員長・齊藤会頭)が共催。東日本大震災後の課題である販路の回復と拡大、経済振興を目的に平成24年から毎年開催し、26年からは首都圏のバイヤーを招いての商談会とも連動している。
 6回目の今年は、3連休に合わせて日程を設定。委託と気仙両市の観光物産協会も合わせ、大船渡市から23事業所、陸前高田市から13事業所、住田町から6事業所が出展した。
 初日はオープニングセレモニーが行われ、齊藤会頭が「『三陸けせんブランド』商品の新たな販路を開拓し、首都圏の消費者に食品の安全・安心、魅力を広く情報発信したい」とあいさつ。復興庁の間庭典之参事官と日本商工会議所地域振興部の石井照之課長が祝辞を述べ、成功を祈念した。
 テープカットに続き、展示即売がスタート。有楽町駅の中央改札前に設けられた会場には、次々と人が訪れた。
 今回は、水産、農産加工品、清酒、菓子など合わせて253商品が並び、各店では試食や丁寧な商品説明も交え、来場者らに品の良さをアピール。販売期間や個数を限定した商品を用意する店もあり、それぞれ工夫しながら首都圏の消費者らへ商品の魅力を発信した。
 来場者らは気になる店で足を止め、自らの舌でおいしさを確認したり、調理方法なども教えてもらいながら購入。試食や試飲の感想を伝えるなど、事業者との交流も深めた。
 今回初めて自社出展した大船渡市の菓子店・壷屋田耕(田村耕一社長)では、人気商品の「壷ゆべし」をはじめ、本店でしか取り扱っていない「しゅーろーる」を初日のみの個数限定で販売。同店の磯谷美千代さん(45)は、「これまで委託販売だったが、今回は直接出してみようと参加した。人出が多く、みんな寄ってくれるので良かった。まずはこのイベントで、商品とその名を知ってもらいたい。また、大船渡出身の方々が懐かしいと手に取ってもらう機会にもなれば」と話していた。
 PRステージでは、震災語り部を務める陸前高田市観光物産協会の實吉義正副会長が、震災の様子や復興へと歩む被災地の姿を紹介。気仙のご当地キャラクターらによる観光PRも行われ、関心を集めた。
 昨年は初の週末開催となり、来場者数3万4500人、売り上げ920万円と過去最高を記録した。主催者側では、昨年を上回る実績に期待を寄せている。
 イベントは9日まで。開催時間は午前10時〜午後7時で、最終日は同5時に終了する。