極上の心地良さ満喫、上有住・鏡岩でカラマツ林生かしハンモック体験会/住田(動画、別写真あり)

▲ ゆらゆらと揺れるハンモックを楽しむ子どもたち=上有住

 住田町上有住の鏡岩・せせらぎ公園で14日、公園内のカラマツ林を生かした初のハンモックイベントが開かれた。参加した親子は、手軽にできる取り付け方法を実践し、さわやかな空気の中で「ゆらゆら」を満喫。絵本の読み聞かせや、ニュースポーツ・スラックラインの体験もあり、参加者は多彩な企画を通じて上有住が誇る地域資源の素晴らしさを再認識していた。
 このイベントは、上有住を中心に観光振興につながる地域資源の掘り起こしを進める町地域おこし協力隊員の金野正史さん(30)が企画。「野外体験をあまりしない層でも楽しめる自然」を知ってもらおうと周知したところ、町内外の親子ら約20人が参加した。
 親子にはそれぞれ、布製で一度に数人がくつろげる大きさのハンモックを用意。カラマツの幹には2㍍ほどの高さで保護用の布をあて、その上からひもをまき、ハンモックを取り付けた。
 作業は10〜20分で終了。さっそく布の中に体を預け、包みこまれるような感覚や、宙に浮く浮遊感を楽しんだ。
 この日は肌寒い一日となったが、ハンモックの上から毛布をかけると、寝入ってしまうほどの心地良さに。カラマツの木々の間から流れる雲を見つめるなど、心安まるひとときを過ごした。
 参加した盛小学校6年の高見唯香さん(12)は「難しそうに見えたけど、簡単に乗ることができた。毛布と一緒にくるまって揺れるのが、とても楽しかった」と語り、笑顔を見せた。
 カラマツ林の中では、大船渡市のNPO法人「おはなしころりん」による読み聞かせも。また、2本の木の間にナイロン製のベルトを渡し、綱渡りとトランポリンを合わせたようなニュースポーツとして注目が高まるスラックラインの体験も行われた。
 器具を設置した日本スラックライン連盟岩手県支部の藤井智支部長(47)=矢巾町=は「ハンモックもそうだが、木が乱立していて平らな場所が適している。ここは最適の環境」と話していた。
 自然を生かしたさまざまな活動を通じて参加者と交流を深めた金野さんは「喜ぶ顔をみることができてうれしい。今回の感想をふまえ、上有住での体験型イベントをこれからも考えていきたい」と、継続的な開催に意欲を見せていた。