「陸前高田」駅が市街地へ、来春の交通広場開設に伴い/大船渡線BRT
平成29年11月1日付 7面
東日本旅客鉄道㈱(JR東日本)盛岡支社は30日、大船渡線BRT(バス高速輸送システム)について、現在、陸前高田市高田町字栃ヶ沢にある「陸前高田」駅を来年、同町字館の沖の中心市街地へ移転すると発表した。これに伴い、市街地にある「まちなか陸前高田」駅を廃止。栃ヶ沢地内には「栃ヶ沢公園」駅が新設される。移転・新設はいずれも平成30年4月1日(日)からを予定している。
4月1日に移転、「栃ヶ沢公園」駅を新設
現在、高田町の市コミュニティホール前にあり、市役所仮庁舎にもほど近い「陸前高田」駅舎は、平成27年3月に開設。待合室とトイレ、切符販売窓口(みどりの窓口)の機能を有する市内唯一の駅となっている。
かさ上げ地の新中心市街地への同駅移転は、来年春に新しい「交通広場」が完成することによるもの。交通広場はアバッセたかた脇の「駅前通り」突き当り付近(通り南側)に開設予定で、周辺には商業施設が立ち並ぶほか、今後は公共施設の建設も進むことから、市民や観光客のBRT利用促進が期待される。
JRが整備する新しい「陸前高田」駅舎にもみどりの窓口や待合室などが設置され、外観等は震災前にあった同駅の建物に近い形で設計する計画という。
移転に伴い、アバッセ向かいの公共駐車場内に置かれる「まちなか陸前高田」駅は30年3月31日(土)で廃止となる。
市役所仮庁舎のはす向かい(観光物産協会窓口向かい)には、4月1日から新しく「栃ヶ沢公園」駅を設置。駅舎は建てず、バスポールの設置のみとする。
現時点では、高台の「陸前高田」駅と、かさ上げ地の「まちなか陸前高田」駅という似通った名称の駅が同時に存在しているが、JR側はこれを「栃ヶ沢公園」駅と「陸前高田」駅とに分けることで、乗降車時の間違いを防ぐなど、乗客の利便性向上を図る。
また、〝かまぼこ型〟で機能美あふれる外観デザインが特徴となっている現「陸前高田」駅舎の扱いについて、JR側は「今後の検討事項」としている。
運賃や時刻表などの詳細は未定だが、現「陸前高田」駅と「まちなか陸前高田」駅の定期券利用者は、定期券の区間変更が必要になる場合があるとする。
駅の移転・新設・廃止の位置については別図の通り。







