昨年超えの58・8㍍に、下有住大収穫祭「のり巻き挑戦」/住田町(別写真あり)

▲ 一本につながった喜びを共有する参加者たち=下有住

 住田町の下有住いきいき活動協議会(金野純一会長)が主催する「下有住大収穫祭」は5日、生涯スポーツセンターで開かれた。100人超が参加して一本の巨大のり巻きを完成させたあと、多彩なステージ発表が続き、来場者は〝恵みの秋〟を満喫した。
 東日本大震災前、同地区では毎年秋に各地区同様の運動会を開催していたが、会場となっていた旧下有住小学校グラウンドには木造仮設住宅が整備された。「年に一度、住民が集まる場を何としてもつくろう」と、地元・月山神社の式年大祭が執り行われた年を除き毎年開催している。
 今回は、町が進める「小さな拠点づくり」の一環で発足した同会が初めて主催。地域住民が食材を提供し、地区外の各種団体からも物品支援などを受けた。
 のり巻きづくりでは、半円状に住民が並んで挑戦。約40㌔㌘の地元産米を敷き詰め、卵焼きやキュウリなどの具材をのせ、掛け声に合わせて一斉に巻き上げた。
 全員で持ち上げ、一本につながった喜びを共有。神田謙一町長は、計測結果が58・8㍍となり、55㍍だった昨年を上回ったと発表した。のり巻きは切り分けられ、来場者にふるまった。
 引き続き、ステージ上では、有住中生のよさこい演舞を皮切りに多彩な発表が繰り広げられた。さらに豚汁や焼き鳥、フランクフルトなど、冷えた体と心を温める食品販売も。フリーマーケットや子ども向けのクッブ体験コーナーもあり、幅広い世代の住民が和やかに過ごしていた。
 金野会長は「今年ものり巻きをつなぐことができたのが一つの喜びで、さらに記録が前に進んだ。これで将来に夢をつなぐことができた」と話し、継続を見据えていた。