大船渡市の門之浜漁港海岸防潮堤2年9カ月遅れ、県が復興ロードマップ更新
平成29年11月10日付 1面
県は、東日本大震災で被災した沿岸12市町村の社会資本整備の進ちょく状況についてまとめた「社会資本の復旧・復興ロードマップ」の最新版を公表した。気仙では、漁港海岸やまちづくり連携道路など計19地区で完成時期が延びる。遅れの最長は、防潮堤工事などが進められている大船渡市末崎町の門之浜漁港海岸の2年9カ月。各工事で工法見直しや用地取得に時間を要したことなどが遅れの要因とされているが、いずれも国が定めた「復興・創生期間」の最終年度である平成32年度内には完成を迎える見通し。
ロードマップは被災者の今後の生活設計・再建などに資するよう▽海岸保全施設▽復興まちづくり▽復興道路など▽災害公営住宅▽漁港▽港湾▽医療▽教育──の社会資本の主要8分野について平成24年7月に策定。住民の合意形成や用地取得などの要因により工程の変化があり得るため、定期的(半年ごと)に情報を更新しており、このほど29年9月30日現在を基準日とする最新版が発表された。
それによると、県内775カ所のうち、521カ所で工事が完了。完成箇所は前回公表(基準日・29年3月31日)から新たに27カ所増え、進ちょく率は67%と前回から4ポイント上昇。着工済みは742カ所となった。
完成時期が遅れるのは防潮堤等の海岸保全施設、復興関係道路、災害公営住宅、漁港などの70カ所。
遅れの主な要因としては▽地中に大きな岩があるなどの理由で工法見直しや追加工事が必要となった▽用地取得や補償物件の移転で地権者との協議・手続きに時間を要している──などのほか、本県の復興基本計画が30年度までとなっていることから、全体的な工程見直しを行ったことが挙げられる。
遅れ箇所のうち、大船渡市では海岸保全施設の門之浜漁港海岸が最長で2年9カ月遅れる。同海岸は25年7月に着工。漁港海岸としては市内最大のT・P(東京湾平均海面)12・8㍍の防潮堤整備が進められており、完成は最長で32年度となる。
同市ではこのほか、海岸保全施設の一般海岸・港湾海岸で須崎川と後ノ入川、野々田地区海岸、大船渡港海岸の完成時期がそれぞれ30年度末から32年度、漁港海岸では崎浜、越喜来が30年度第1四半期から31年度末、綾里(石浜地区)が31年度末から32年度末にずれ込む。
また、復興まちづくりでは、まちづくり連携道路で主要地方道大船渡広田陸前高田線(船河原)、同大船渡綾里三陸線(赤崎)、一般県道碁石海岸線(末崎~碁石)の完成年度が30年度末から32年度末と2年遅れ、漁港では千歳が29年度第3四半期から同年度末と3カ月遅れとなる。
一方、陸前高田市では、漁港海岸で広田(後浜地区)が29年度末から31年度末、長部が30年度末から32年度末に完成時期が変更された。六ケ浦と同(本港地区)は30年度末から31年度末、広田は30年度第2四半期から31年度末、一般海岸の長部川が29年度末から30年度第2四半期に完成時期が延びる。
まちづくり連携道路では、主要地方道大船渡広田陸前高田線(久保~泊)の完成が29年度末から31年度末と2年遅れる。一方で、同(小友)は工事が順調に進んでいることから半年前倒しとなった。
沿岸部の災害公営住宅は、前回公表以降、陸前高田市の脇の沢(60戸)を含む計334戸が完成し、完成戸数は4928戸となった。





