就職内定、今年もハイペース/気仙の新規高卒予定者

直近10年では2番目の高さ
10月末現在で87・8%

 

 大船渡公共職業安定所(三上元詔所長)は、管内(気仙2市1町)の平成30年3月新規高校卒業予定者に対する10月末現在の職業紹介状況をまとめた。9月の選考開始以降、内定者は115人に至り、求職者131人に対する内定率は87・8%。平成20年度以降の10年間で、10月末の数字としては25年度(26年3月卒)の89・0%に次ぐ高さとなった。

 同職安によると、10月末現在で気仙光陵支援学校高等部を含む5校を合わせた気仙地区内の来春高校卒業予定者560人のうち、学校や職安の紹介による就職希望者は131人(男子93人、女子38人)。就業希望地は、気仙地区内が68人、気仙以外の県内が23人、県外が40人となっている。
 これに対し、同職安に寄せられている求人は110件275人。前年同期に比べると23件67人の増となっており、企業側の採用意欲の高さがうかがえる。
 業種別にみると、求人が前年同期を大幅に上回ったのは、製造業44件136人(6件37人増)、卸・小売業23件52人(同13件22人増)、建設業16件30人(同5件14人増)。医療・福祉、飲食・宿泊などはほぼ横ばいとなっている。
 就職試験は9月16日から解禁され、10月末までに就職先が決定または内定したのは、前年同月比で1人多い115人(男子82人、女子33人)。 
 就職先の内訳は、気仙地区内が61人(男子39人、女子22人)、その他県内が17人(男子12人、女子5人)、県外が37人(男子31人、女子6人)。
 職業別にみると、製造業がもっとも多い40人(男子30人、女子10人)で、卸売・小売業24人(男子15人、女子9人)、建設業13人(いずれも男子)、宿泊・飲食サービス業12人(男子3人、女子9人)などと続く。
 内定率は87・8%(前年同期比5・8ポイント増)。気仙地区内は89・7%(同10・0ポイント増)、そのほか県内は85・7%(同3・7ポイント増)、県外は92・5%(10・5ポイント増)と、いずれも前年を上回っている。
 全体の内定率は25年度に次ぐ高さ。震災に前後しておおむね50~60%台だったが、被災事業所の再建本格化などを受けて24年からは80%台で推移している。気仙地区内の求人倍率は22年度(23年3月卒業者)から2倍を超えており、今年は4・04倍という高水準。復興需要の収束も叫ばれる一方で、若い働き手確保の動きは依然として活発さを示している。
 20年度以降の内定状況は別表の通り。