〝新風〟交えて華やかに、歳末たすけあい芸能祭が節目の40回目/住田

▲ 初出演を飾った「氷上太鼓」のステージ=農林会館

 住田町歳末たすけあい芸能祭(実行委主催)は3日、世田米の農林会館で開かれた。町内外から481人が来場。毎年恒例の芸能団体だけでなく、初出演を飾ったグループも相次ぎ、会場全体が明るい新年と福祉充実を願う華やかさに包まれた。

 

多彩な23演目で活気

 

 入場料を歳末共同募金運動に協力する芸能祭は、今年で節目を飾る通算40回目。平成9年に一度中断したものの翌年には再開して継続しており、住田の師走を飾る風物詩として定着している。
 

終始笑顔で楽しんだ来場者たち=同

今年も前売券は約350枚の売り上げがあり、楽しみにしている住民の多さを裏付けた。ステージ上では子どもたちや地域、芸能団体、愛好者グループらによる歌や踊り、マジックなど23演目が繰り広げられた。
 今年、特別出演を飾ったのは、陸前高田市の氷上太鼓(氷上共鳴会)。結成から四半世紀を迎えるが、農林会館でのステージは初めて。県外出演でも人気を集める『七夕まつりばやし』などで活気を呼び込み、アンコールでは軽快なリズムで盛り上げる『太鼓DEビート』を披露し、訪れた人々を魅了した。
 ステージの進行役を務めた鈴木武幸会長(69)は「住田町内の仮設住宅に暮らしているメンバーもいる。となりの町ながら、なかなか演奏機会がなく、きょうを楽しみにしていた。感謝の気持ちを込め、打ち手も楽しむことができた」と話していた。
 また、本年度初参加の「めだかの学校住田教室」は、家庭に眠る着物などのリフォームを学んだ受講生がモデル役を務め、ファッションショーを行った。ベストやワイドパンツなどに仕立てた作品を身につけてステージに立ち、盛大な拍手に包まれた。
 来場者は、次々と繰り広げられる多彩な演目をじっくりと鑑賞。時折笑い声を響かせながら和やかに過ごし、フィナーレまで多くの人々が残っていた。
 前売券、当日券販売を合わせた売上金は、計20万5600円。県共同募金会町分会に寄託される。