未来の〝剣豪〟が熱戦、千葉周作顕彰剣道大会に東北の24チーム集結/陸前高田(動画、別写真あり)

▲ 千葉周作生誕の地で熱戦を繰り広げた少年・少女剣士たち=高田町

 平成29年度復興剣豪千葉周作顕彰少年剣道錬成大会(剣豪千葉周作顕彰推進委員会主催)は3日、陸前高田市の第一中学校体育館で開かれた。千葉周作生誕の地の同市に、東北各県の小学生選抜チームが集結し、熱戦を繰り広げた。
 北辰一刀流の開祖・千葉周作は寛政6年(1794)に気仙町で生まれ、江戸三大道場のひとつ「玄武館」を創設し、数千人の門弟を輩出した。
 大会は、千葉周作の偉業を顕彰するとともに、剣道を通じた青少年の健全育成、体育文化の振興、地域活性化を目的に、平成4年から毎年開催。東日本大震災の影響で一時中断したが、25年に「復興大会」として再開した。
 今年は、岩手から気仙の陸前高田剣道会、大船渡市スポ少を含む14チームが出場。このほか宮城県の6チーム、青森、秋田、福島、山形各1チームが臨んだ。
 開会式では、陸前高田剣道協会顧問の新沼薫推進委会長が「きょう集まった少年少女剣士には、千葉周作のあとに続くよう、剣道を通して心身ともに成長してほしい」とあいさつ。
 大会名誉会長の戸羽太市長も東北各地の選手たちを歓迎。次回大会は、高台に建設中の市総合交流センター(仮称)で開催することに触れたうえ、「剣道は技に加え、心も磨く競技。他チームの選手がどんな剣道をするのか、振る舞いをするのか学んで」と激励した。
 来賓の菅崎吉雄県剣道連盟会長が祝辞。選手を代表し、陸前高田剣道会の佐藤蓮君が「一戦一戦、正々堂々戦い抜く」と宣誓した。
 公開演武では、県剣道連盟教士による日本剣道形や、玄武館館長・小西真円一之氏と師範らによる組太刀五行之形、抜刀術が披露された。錬成会では、少年・少女剣士たちが切り返しや打ち込み稽古を繰り広げた。
 試合は、3チームずつ8グループに分かれて予選リーグ戦を行い、各リーグ上位2チームが決勝トーナメントに進んだ。
 陸前高田剣道会と大船渡市スポ少は予選リーグで敗退。秋田県秋田市の秋水館鎌田道場が優勝を飾った。