おいしさ〝先取り〟、ケラッセで新酒を楽しむ会/住田(別写真あり)

▲ 一般販売前のワインなどを囲んで交流=まち家世田米駅

神田葡萄園のワインなど

 

 住田町住民交流拠点施設・まち家世田米駅内のレストランkerasse(ケラッセ)で8日夜、初の「神田葡萄園・くずまきワインの新酒を楽しむ会」が開かれた。神田葡萄園(陸前高田市)のワインは、まだ発売されていない種類が並ぶなど、今季加工分のおいしさを〝先取り〟。訪れた人々は、地元産の食材を生かした料理も堪能し、なごやかなひとときを過ごしていた。
 まち家世田米駅ではこれまで、神田葡萄園、くずまきワイン(葛巻町)それぞれの製品を楽しむ企画は開催してきたが、そろって提供するのは今回が初めて。多彩な新酒やワインを味わい、食も楽しもうと参加を呼びかけたところ、県内外から約40人が訪れた。
 神田葡萄園の「ザ リアス ワイン」は5種類が並び、すべて同日時点では市販されていないもの。11日(月)からの販売でキャンベルを主体とした「ロゼ」と、豊かな甘さで生食用としても人気が高い「サニールージュ」に加え、試験醸造段階の「アルバリーリョ」「アルモノワール」「ケルナー」も味わえる貴重な場となった。
 来訪者のグラスに注ぎながら交流を深めた神田葡萄園の熊谷晃弘代表取締役(34)は、「8月は日照不足に悩まされたがその後回復し、例年と同程度の収穫になった。くずまきワインさんと一緒に参加することで、より岩手産の魅力を知る機会になるのでは。まち家世田米駅のアットホームな雰囲気も良い」と話していた。
 くずまきワインも、1日から販売が始まった「2017新酒ほたる・白」のほか、スパークリングワインや山ぶどうジュースなど10種類以上が用意された。参加者は飲み比べを楽しみながら語らい、笑顔を交わしていた。
 料理では住田産・清流鶏を生かした白みそ仕立ての鍋や三陸産魚介類のあぶり寿司、和風パスタなどを提供。新酒ならではのフルーティーなおいしさを生かす工夫がこらされ、好評を博した。さらには地元バンドによる演奏も行われ、会場は終始豊かな香りとにぎわいに包まれていた。