ふれあい通じて成長、 住田高校3年生9人にボランティア修了証交付

▲ 修了証の交付を受けた生徒たち=住田高校

 住田町教育委員会による県立住田高校生を対象としたボランティア講座修了証交付式は12日、同校で行われた。本年度は、3回以上参加した3年生9人が対象。「森の保育園」事業をはじめ、町内保育園児や小学生を対象とした種山などでの各種体験活動に同行し、子どもたちを見守るとともに、楽しい雰囲気をつくり上げた。生徒たちは、活動を通じた成長に自信を深めていた。

 

「森の保育園」など支える

 

 交付式には生徒9人のほか、菊池宏教育長や同校の鈴木広樹校長らが出席。菊池教育長は一人一人に手渡し、「たくさんの期待に応えていただいた。住田高校は、私たちにとって大事な高校」とあいさつ。鈴木校長は「多くの人たちとかかわりながら成長できていることを、これからも大切にしてほしい」と述べた。
 引き続き生徒たちが、一人ずつ3年間の活動に対する感想を発表。「最初は不安だったが、やってみると楽しかった」「子どもたちとのコミュニケーションに加え、自分自身も種山を学ぶことができた」「頼られていることに対してのうれしさや、達成感があった」と、充実ぶりがうかがえる発言が相次いだ。
 9人は1、2年生時から、世田米、有住両保育園児を対象とした町教委主催の「森の保育園」、小学生による「種山学習」「砂金採り」などに参加。3年間でそれぞれ3〜5回参加し、幼児や小学生とともに貴重な経験を積んだ。
 このうち種山ヶ原森林公園内を中心とした森の保育園事業は、町教委による森林環境学習の一環。季節に合わせた自然体験を通じ、森林の魅力や働きに理解を深めている。
 生徒たちは園児と手をつなぎながら散策し、安全を確保。事業のスムーズな運営や、子どもたちの体験充実に大きく貢献した。自由時間は一緒になって駆け回るなど、今では園児たちの思い出づくりに欠かせない存在となっている。
 女子生徒で唯一修了証を受けた平野美季さん(18)=末崎中=は子どもたちとの活動だけでなく、町内の高齢者宅で清掃ボランティアなどを行う「お助け隊」活動にも積極的に参加。「みんな笑顔を見せてくれて、役に立ったと実感できたのがうれしかった。いい経験を積むことができた」と話していた。
 修了証の交付を受けた生徒は次の通り。
 遠藤啓斗、岡田力也、小西貴斗、佐藤将博、佐々木瞳、中野和也、中野龍斗、平野美季、村上大介