感謝の気持ちで丁寧に、ふるさと納税返礼品 こん包作業に大わらわ/陸前高田(別写真あり)

▲ ふるさと納税返礼品のこん包・発送作業にあたる利用者ら。15日は戸羽市長も作業に参加した=矢作町

 生まれ故郷や応援したい自治体に対する「ふるさと納税」の寄付が急増する12月を迎え、陸前高田市の返礼品発送業務を担う地元の授産施設利用者たちが、こん包・発送作業に追われる毎日を送っている。15日には戸羽太市長も作業に参加し、利用者がこん包のコツを教える場面も。宛先などをしっかりと確認し、陸前高田に〝納税〟してくれた人々への感謝を込めて丁寧に作業にあたった。
 東日本大震災の影響により、一時期受け付けを休止していた同市のふるさと納税。平成27年7月に「陸前高田がんばっぺし応援寄附金(ふるさと納税)」として再開し、今年で3年目を迎える。
 一般社団法人ドリームプロジェクト(関欣哉代表理事)が事業を請け負い、返礼品のこん包・発送作業は、いずれも就労継続支援B型事業所である高田町のあすなろホームと、大船渡市赤崎町の@かたつむりが担う。こん包・発送作業は、矢作町にある同法人事務所で行われており、寄付が急増する12月からは毎日10人前後の施設利用者が作業にあたっているという。
 15日は、あすなろホームから5人、@かたつむりから4人の利用者が参加。陸前高田が誇るさまざまな海産物や、ブランド米「たかたのゆめ」、調味料、飲料など、返礼品それぞれに合わせた箱と緩衝材を選んでこん包した。
 途中からは戸羽市長も加わり、利用者たちに教わりながら作業に挑戦。テキパキとした動作に感心した様子で話しかけたり、きれいに包むコツを聞いたりと、利用者との交流も深めながら手を動かした。
 あすなろホーム利用者で、作業に参加するのは2年目という村上舜治さん(25)は、戸羽市長に「(返礼品を)緩衝材で包んでとめるところ」を教えたという。「一緒に手伝ってくれてうれしい」と笑顔を見せ、「みんなで頑張って作業する」と気合を入れていた。