全国連会長賞に輝く、綾里の熊谷鉄工所/第58回全国推奨観光土産品審査会
平成29年12月27日付 6面

「草取りヒットカマ」で
日本商工会議所と全国観光土産品連盟はこのほど、第58回全国推奨観光土産品審査会の入賞作品を発表。民工芸品部門で大船渡市三陸町綾里の熊谷鉄工所(熊谷鈴男社長)が考案した「草取りヒットカマ」が全国商工会連合会長賞に輝いた。同部門では、大臣賞、長官賞に次ぐ上位3番目の賞。同社が同賞を受賞するのは2度目で、熊谷社長(72)は喜びを新たにしている。
同審査会は、全国各地の優れた観光土産品を選定するもの。今回は、菓子、食品、民工芸、グローバルの4部門に、全国510企業が計1014点を出品。14の賞に74点が選ばれた。
このうち、「草取りヒットカマ」は、持ち手から伸びる鋼がL字状になっており、やいば部分など2カ所がのこぎり状になっている。これにより、ササなどの固い植物でも軽い力で刈り取ることができるという。
平成26年に発売され、本年度の「いわて特産品コンクール」で同物産展等実行委員会会長賞を受賞した。熊谷社長が「改善点が見当たらない」と自信を見せるほどの製品。同審査会では、デザインや郷土色、技や伝統などへのこだわりが受賞の決め手となった。
同社は、水に入れて沸かすと鉄分を補給できるという「岩手三陸鉄あわび」で、18年に同賞を獲得しており、今回が2度目の受賞。
熊谷社長は「このような賞を2回もいただけるのはありがたく、夢のよう。県よりも全国での評価が上だったことは自信につながる」と喜ぶ。また、「草取りヒットカマは加工が難しいが、本格的に販売していきたい。今後は防犯グッズなども考案したい」と新たな発明に意欲を見せていた。